2004-08-01から1ヶ月間の記事一覧

本紹介

本を紹介。まだ注文していないが向こうで立ち読みした本。 Terence Wright,Photography Handbook 技術書ではない。写真のキーワードに似た性格の用語集。オランダ、フランス、イギリスの写真関連コーナーのいずれでもよく見かけたもの。 http://www.amazon.c…

吹けよ風、呼べよ嵐

台風が来るとこの曲をいつも想いおこしてしまう。もちろん原曲ではなく、ブッチャーの声いりのバージョンである。 http://naah.jvcmusic.co.jp/products/VICP-62128/VICP-62128-19.html 蝋人形写真論の2本目、アームストロングの議論。 バザンのミイラコン…

伏目

ジェイの『伏目』バタイユの章を久々に読む。…というか放っていた学生の原稿校正作業。くりだされた眼をお尻の穴に突っ込むとか、絞首とか、陵辱するとか、けっこうおぞましそうなタームのオンパレードの文章を読んでいる。もちろん、それはある種の論理的装…

蝋人形写真論

ノーマン・ブライソン,キャロル・アームストロング、ナンシー・スペクターの蝋人形写真論を読む。昨日書いたポートレーツ掲載のエッセイである。 ひとまず今日はブライソンの論から。 伝統的な肖像画という理想我の拠り所、それは筆致とその表現主体の内面と…

蝋人形の写真、ディオラマの写真、パノラマの写真

「蝋人形的なもの3」をphotographologyのステレオダイアリにアップ。目次は以下のページ。 http://homepage1.nifty.com/osamumaekawa/stereodiary01-40.htm ハリーハウゼンの特番再放送に気づき急いで録画する。あのギクシャク感をもう少し押し広げてみたい…

ピュグマリオンとウィンドウショッピングと花柄シャツ

シュワルツの蝋人形論終了。関連文献ではクロースアップされていないグレヴァンでのレイノーのあがきが読みどころ。ただしパノラマの章に関しては、いまひとつという印象をもった。 ブルームの蝋人形論に再び戻る。人形ものの考察では必ずついてまとうピュグ…

蝋人形の現在性

書きたまったので、いちおう「蝋人形的なもの2」をphotographologyサイトのステレオダイアリにアップしておく。次のページを参照。 http://homepage1.nifty.com/osamumaekawa/stereodiary01-40.htm …しかしディオラマやパノラマに比して、蝋人形館が現在進…

グレヴァンの空間

しつこいがグレヴァンの空間について。 グレヴァンの空間は、当然のことながら、観者が動き回ること、言い換えれば巡回する視線、そして多元的な視点を前提にしている。これをシュワルツは近代の都市生活特有の、必ずしもブルジョワ・イデオロギーに収まりき…

グレヴァンのリアリティ

引き続きブルームとシュワルツの蝋人形論。 蝋人形のリアリティにはいくつかのソースがある。 まず蝋人形が題材にした当時話題となった事件の現在性がある。 次に蝋人形自体よりもそれを包む衣服や装身具や舞台設定などの細部の真正性がある。それは場合によ…

蝋人形と映画

蝋人形館と映画館の話。世紀転換期の視覚文化として両者に接点が見出されるのは当然かもしれない。とりあえずいくつかの確認とメモ。 解剖学用も含め、蝋人形は身体の断片化と再構築、その間の蝋の溶解が要であり、これに対して初期映画および映画前史の映像…

タッソーとスイス

マダム・タッソーの伝記的説明をかすめて蝋問題を続行。タッソーの叔父にあたるCurtiusはスイスの物理学者…またもスイスか…。 プラスティックという語。その語源は粘土や蝋のような柔らかい物質を象ったり、刻印したりという成型することにあるという。造形…

蝋(人形)と心霊写真

引き続き蝋人形論。というか蝋について考えた部分から。 …蝋とはある融解点で固体から液体に変化し、その際に不透明であったものが透明と化して光沢を増し、それまで水をはじいていたものが水溶性を帯びるようになり、それと同時につるつるのものがねばねば…

新刊宣伝

どうやら流通にまわったので新刊宣伝。一柳氏編『心霊写真は語る』(青弓社、2000円)の見本が届く。私も写真論を書かせてもらった。ぜひご購入あれ。宣伝ページも少しくみ上げておきました。 旅というのは旅している間にかきあつめた資料を整理してようやく…

トイシアターパラダイス

胃腸の調子すこぶる悪く、おまけに酒がなかなか抜けない。というわけで久々の休肝日。また少し痩せてしまった模様。今日の一品は、トイシアターの組み立て本、と思ったがあまりに地味なのでトイミュージアムのトイシアター天国の様子。額に入っているのが幾…

ミリオラマ

今日の一品。ミリオラマ。箱の記載によれば、原理的には1,686,553,615,927,922,354,187,720通りの組み合わせがあるという。景観の順列組み合わせ。 夕方から送り火を見にいつもお邪魔しているお宅へ。酔っちゃいないのだがワインこぼすはシリモチつくは、わ…

田村の速さ

オリンピック中継を見る。田村の技のかけ方の速いこと。おそらく相手の重心が移動するたびに複数の技が同時に身体的反応となって作動する感じ。くむとたんに崩しもはいっていつのまにか投げている。 しかしそれよりも速いと思うのが、彼女が自身で作り出すキ…

蝋人形と世界の中心と耳

ぼつぼつとエンジンをかけていく。とりあえず蝋人形資料の整理。古代における墓碑から中世から近代にかけての解剖学用、そして19世紀に始まったジャーナリスティックな蝋人形の使用とその空間と視点の編成の問題など。古典的な研究もいくつかそろえてみよう…

ようやく休む

今日は片付け。旅行ガイドから旅先で手に入れたしょうもないものまでを整理していく。これがまったくまとまりがなくてどこにどうしまえばよいか困ってしまうものが多い。 とはいえ今日は休み。あとはひたすら眠る。

集中3

集中最終日。 朝一で80年代の広告論の自閉性や現在における問題性の変化を指摘する授業をこなして、あとは待ちぼうけ。夕方に漫才のようにS氏とかけあう授業をする。同じ対象について複数の講師が議論している様子を見てそれで腑に落ちるような授業もあるの…

集中2

昼過ぎから集中。お題はヴィジュアルリテラシーと視覚のレトリックについて。とりあえず材料になりそうなものを披露して終了。その後、受講者と教員で飲みに行き腹を割って話をする。この企画、よく考えれば4年目に突入しているようである。個人的にはこの…

集中

午前から集中。睡魔に襲われながら起床。 造形大に行くと、S氏が調子よくウェブ紹介をしている。それを引き継いで2コマ目からはじめる。私が担当しているのは文化とか視覚とかいう基本的な概念を相対化させる授業である。文化とはと問いを立てる場合の問い…

オープンキャンパス

午前医者に行って大学。 オープンキャンパスなるもの。今年は例年にも増して大盛況であった。他の専修もおおむねそのようだったが部屋に人が入りきらないほど。専修説明で芸術学というものを説明して、それについて漠然と悩んでもらってどんどん質問を受けて…

帰国

ヒースローからスキポールに飛んで関空。 いろいろ空港を回っているがスキポールの空間は好きである。それぞれの国の航空会社の利権で割り振るターミナルの力学がここではそれほど強くはない。ターミナル合流地点ではさまざまな人種が混ざり合えるようになっ…

ロンドン4

ロンドンは実質最終日。 サーチギャラリーで悪趣味まみれになる。ダミアン・ハーストはここに置くとそれほど悪趣味でもないようにおもえる。あのサメや羊の水槽入りはたんに文字どおりのスティル・ライフなのである。チャップマンは実物のほうがえぐい。 次…

ロンドン3

レイコックへ。あのトールボットの格子窓が撮影されたあの建物があるところ。アルトエッティングのときと同様に帰れなくなる感が強い僻地である。トールボットミュージアムはたいしたことはなかったが、撮影に使われた屋敷の敷地や建物の空間構成がよく分か…

ロンドン2

朝からマダムタッソーへ。1時間まちで見た感想。3つのなかで最悪だということ。唯一スピリットオブロンドンのタクシーがよかったぐらいか。 その後すぐにポロックおもちゃ博物館へ。トイシアターを最後まで作り続けていたポロックの数々のシアター。ついで…

ロンドン1

パリを出てロンドンへ。男一人旅、手荷物チェックがことのほか厳しい。 到着していきなりの夕立。とりあえずべーカーストリート。その後ピカデリーで知人と待ち合わせて書店回り中華。ひたすらビッグブラザーの話をする。宿に帰って延々とライブ映像を見る。…

パリ4

朝からシャイヨ宮の海洋博物館。ちょうど「ナポレオンと海」なる展覧会が開催。船の模型から海景画までを確認する。レースのように日差しに透けたエッフェル塔を見る。なるほどよいポイントである。 凱旋門近くの写真センターについでに立ち寄ろうとするが、…

パリ3

たぶんナダールのあの写真スタジオの界隈に宿泊しているのだが、少し調べてみなければ。ダゲールのあのブールヴァールの写真はいったいどのポイントからの写真なのか分かった人は教えて欲しい。だからどうだという感じはするが。 ポンピドゥーへ。暑い。 ぺ…