2005-11-01から1ヶ月間の記事一覧

業務

■ 午前ゼミ。ベルメールとリーフェンシュタール。 前者は、人形の古典的な神話や物語(ピュグマリオンやホフマンの『砂男』)は最低限おさえておいたほうがよいと思う。もちろん、それがけっして使えるわけではないにしても。ジェンダーの問題とか避けて通れ…

菊から蝋

■ 菊人形の歴史をざっとまとめる。 資料として『菊人形ガイドブック』(ふみづき舎)がやはりすぐには入手困難(入手方法は判明)。とりあえず手持ちのもので簡潔にまとめる。このテーマは生人形や人形師の問題と合わせて再び旋回して戻ってくることにする。…

前書きと四角形

■前書き 引き続き本の出版プランを書く。この調子だと来年の授業は心霊映像論になる予定。あとは写メ論も組み込むことになるかもしれない。 ■四角形 クラウスやクリフォードの四角形については別のところに私見を書いておいた。 早速反応がある。→http://d.h…

IQという代物

■ 原稿書き。写真論を4章立てで書くという計画である。これがもしうまく軌道に乗ればもう一冊といきたいところ。 ■ IQ番組を横目で見る。たしかテスト・ザ・ネイションというタイトル。 ゲストと会場の合わせて数百人、そして予め申し込みをした視聴者数…

にんぎょうとひとがた

■薦めない映画 映画『TAKESHIS'』へ。 評価についてすでにいろいろと聞いていたので、とくに期待もせずに見に行く。 案の定、観客はおそろしく少ない。たぶんシネコンの地下というのは興行的に厳しい作品が上映されるのかもしれない。 一文でまとめてしまえ…

菊/人形

■業務 午前ヴィジュアル・リテラシーとマンガの講義をして、午後枚方へ。 96年の歴史を終える菊人形展を学生と見に行った。 菊の匂いのむせかえるなか、タブロー型に配置された人形のシーンを9つほど見る。 たぶん菊人形展が終わりを迎えるのには理由がある…

閉所恐怖と蝋人形

■ 民俗博物館の展示について読み進める。 タブロー型という展示方法の対極にあるのが、非タブロー型である。これは観客との境界がなく、空間全体を訪問客は往き来できるようになっていた。ここにはもはや蝋人形などは存在しない。むしろ時間がとまったような…

菊人形など

■菊人形見学の告知 以下の要領で見学を行います。 ―――――――――――――― 菊人形展見学 今年で最終回を迎える菊人形展を見に行きます。 日時:11月24日 15:00チケット売場前集合 17:30まで見学予定。ただし課題提出が済めば解放します(最低1時間は…

蝋人形のビフォー/アフター

■シンポ 造形大のシンポに行く。第三部になると学生がざざっと帰って2階席はこんな有様。むしろ第三部の企業関係者が顔を並べる時に、したたかにその話を聞いているふりをするぐらいの学生がもうすこしいてもいいと思う。結局彼らとどう交渉し、説得し、場…

UAAAAA!!! MANGA

■うあああマンガ マンガ論について調べ物をする。 とりあえず出たものはあらかた読んでしまわないと。 そういえば、10月に立ち寄ったウィーンのMAKでは「UAAAAA!!! MANGA」展が開催されていた。まだ開催中。URLは下記。 http://www.mak.at/mysql/ausstellung…

マンガシンポ

■業務 オープンキャンパスのポスター作り。なぜか毎年ポスターを作ることになっているらしい。今年は心霊写真系とステレオ写真系のデザインにしてみる。いや、とりたてて心霊系にしなくても周囲は心霊系と言う。■コミック・シンポジウム 川崎市市民ミュージ…

タブロー型展示と初期映画

■業務 午前パノラマ話。メスタグのヴィデオを見せて、午後クラカウアー、そして蝋人形講義。 行きがかり上、モルグの話を延々とする。身元の分からない死体に15万人が見に行ったとか死体の保存方法とか。今日でタブロー型蝋人形展示はだいたい終了。ついでに…

今日のタブロー

■業務 ゼミ発表3本。アルパースものとモードものと資生堂もの。いずれも卒論ものでだいぶんまとまってきているけれども、最後の最後がいずれも未知数。どことなく太公望を思い出した。いや、まっすぐな針を水面に垂らして、自分の内面を釣ろうとしていると…

流し目で見ること

■流し目でモルグ モルグ(死体公示所)の話を読む。パンダが上野動物園に来た時と同じような賑わいだったようである。「立ち止まらないで見てください」と言われて、流し目でパンダを追う。モルグでもそんな感じだったのだろうか。■One day in Hiroshima 以…

ブライソン

Sugimoto: Portraits作者: Hiroshi Sugimoto,Nancy Spector,Tracey Bashkoff出版社/メーカー: Guggenheim Museum Pubns発売日: 2003/07メディア: ハードカバー クリック: 3回この商品を含むブログ (10件) を見る■ブライソン 昨日の3編のうち、ブライソンの…

スギモト論3編

■ ナンシー・スペクター「リアリズムの再発明」、 キャロル・アームストロング「オイルから銀へ」、 ノーマン・ブライソン「われわれが見るものはすべてトロイである」 を読む。いずれも杉本論。

醜科研

■ 書類やりかけで「醜」科研へ。 今日は写楽の発表と中国芸術論における醜について。 もう質疑応答で出尽くした感はあるけれど、写楽の限られた受容層を閉じないようにして、それが写楽受容の言説に波及効果を及ぼすにはどうしたらいいのかということが気に…

かわいい考

■かわいい色 美術手帖の特集「かわいい」を持ち帰る。10年前の特集だけれども、使えるかもしれない。Portia Munsonの作品、ひたすらピンクのプラスチック製品を集めたものにすぎないのだけれど、これだけの量を見ると、いかに子どもは幼い頃から「かわいい…

ひらぱーリンカーン存在物

■ひらパーのために 講義・講読・講義。面談もなぜか3つ。すごく働いたような気がする。 パノラマ講義では見学でひらかたパークの菊人形展に行くことの意味を延々と喋り、ケンプのパノラマ論の大風呂敷から小風呂敷までを辿って話をする。いずれ遊園地ゼミと…

菊人形と写真

■業務 朝ゼミ。バタイユのマネ論をモダニズムの言説のなかで料理しようとする発表とシュトルートを取り巻く言説を写真の表面からいったん断ち切ろうとする発表。 前者はふたつの言説の肌理が揃わずに不完全燃焼だった気もするし、後者はオチの決定が課題だと…

ケータイ都市伝説5

■ケータイ都市伝説5 これはテレビの砂嵐をケータイで撮影したケータイ写真。何か写る。で、次のケータイ都市伝説写真もの。 (1)まず何も写ってない暗い画像が送られてくる。 (2)知らないうちにそこに人の顔が浮かび上がってきて (3)最後に画面から…

人形の間

■人形の間 以前にも少し言及したが民俗博物館の展示をめぐる論文を訳出しはじめる(Sandberg「Effigy and Narrative」)。 民博のジオラマ的展示を19世紀末の視覚文化のひとつとして捉え、他の視覚メディアとの関係に目配りをしつつ、当時の観客への展示の作用…

設定の三乗

■ HGとモトヤが出たハッスルがここのところ話題になっている(http://d.hatena.ne.jp/morohiro_s/20051106)。 実際の試合映像は見ていないのだが、大筋はだいたいネットで読むことができる。「狂言」役者という設定の人間が、プロレスという設定に出て、…

野生の近代という難問

■シンポ 大阪へ。戦後日本美術をめぐるシンポジウムを聞きにいく。毎度驚くことだが超満員。美術とはかくも人気があるものなのかと不思議に思う。 最後のセッションで出た、内省系ではなくコミュニカティヴな系統を志向すべきという意見は、正論ではある。た…

砂嵐――ケータイ都市伝説4――

■ケータイ都市伝説4 ケータイでテレビの砂嵐を撮ると砂嵐以外の何かが写るという。バーコードなどの認識をするのだから当たり前の話ではあるがやってみよう。でも話としてはいまひとつ物足りないので、砂嵐をケータイ写真に撮ると何らかの文字メッセージが…

mixiと鏡と窓

■ 半年前に招待されて放っておいてしまったがようやくmixiに登録する。といっても全部外に公開しているのだけれど。どことなく語学学校の一時間目を思い出す感じであり居場所なし。■仕事 ファッションの論文とシャーカフスキー論文訳の校正。 とりあえず鏡と…

転送もの―ケータイ都市伝説3―

■ケータイ都市伝説3 今日は、こんな話。それは心霊写真をケータイで面白がって撮影し、その場にいない知り合いたちに転送しているうちに、その写真の解像度が増し、より明瞭な姿へと霊が変化したというもの。いわゆる転送もの。

ユーレイケータイジオラマ

■ 『女優霊』をPCに取り込む。いわゆる交霊/分霊作業。この映画、夏にIさんが紹介してくれたのだが、主演が「柳ユーレイ」というだけでハートを掴まれてしまった作品である。憑かれぎわもユーレイらしい。 この映画、フレームへの入り込み方、ぼやけかた…