2005-07-01から1ヶ月間の記事一覧

知覚の宙づり

引き続き『オクトーバー』誌77号の翻訳。 数本訳してみて、あまり面白くはない。それはたぶんアメリカでの視覚文化学科の制度的な話にどうしてもアンケートの答えがひきずられてしまっており、視覚(文化)研究がワールブルクなどのラディカルな試みに通じる…

写研と視文研

■写研 写真は写研の若者5人衆(ひとり欠けているが)。 最初は皆ちっちゃい眼鏡をかけているので見分けがつかなかった。最近ようやくキャラがたってきた感じもする。でももっととっくみあいで議論すればいいのに。それはさておき、写研。 バタイユ編集の『…

アキバ化する駅前

■視覚文化 『オクトーバー』の特集「視覚研究」の訳し直し作業をする。 ガニングの議論も訳出。■駅前のアキバ化 先日聞いた話だが、プラッツ近鉄がヨドバシカメラに売却されたらしい。コムサイズムやギャップはおいておくとして、おそらく京都市内で屈指のス…

写真研究会のお知らせ等

■業務 朝から学会誌の雑用を済ませて大学へ。会議のようなものにでる。研究室に戻って落ち着き、いつもの海を眺める。写真は秋のもの。これに木々の葉とセミとその抜け殻とイノシシを足せば現在の光景になる。 お昼から夕方まで学生の論文指導。学生の論文指…

写真集本

■「整列乗車のお客様が優先です」 写真はJR尼崎駅のホームにある標識。 他の駅では見ないが尼にはある。これを見るだけで過去に何か凄惨なことが起きたのかと想像してしまう。実際なぜこんなものがあるかはしらないが。■新刊本 今日の見計らい本。 「夜想Bab…

泥とポケモン

昼、雑誌の特集論文11本を並べる作業。 あとはまとめの文章をこの順番をいじりつつ書かなければ。午後からスクーリングの打ち合わせ。 新ネタを作る間があるか危うい。アースダイバー作者: 中沢新一出版社/メーカー: 講談社発売日: 2005/06/01メディア: 単行…

イリイチ視覚論

〔学芸総合誌・季刊〕 環 Vol.20(2005 Winter) 【特集】「情報」とは何か (環 ― 歴史・環境・文明)出版社/メーカー: 藤原書店発売日: 2005/01/01メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見るを購入。 イリイチの「視覚の過去とまなざしの論理」が掲載…

影絵と笑いと足と伏し目

影絵の戦い―9・11以降のイメージ空間作者: 港千尋出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2005/02/18メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (8件) を見る社会は笑う―ボケとツッコミの人間関係 (青弓社ライブラリー)作者: 太田省一出版社/メーカー: …

読む始点 タンタン 抗日パノラマ

夕方まで雑用してから出版記念パーティーへ。写真を“読む”視点 (写真叢書)作者: 小林美香出版社/メーカー: 青弓社発売日: 2005/07/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 19回この商品を含むブログ (24件) を見るをいただく。ここ数年のレクチャー&デジオ…

ワラウとシンポ

■ワラウ嗤う日本の「ナショナリズム」 (NHKブックス)作者: 北田暁大出版社/メーカー: NHK出版発売日: 2005/02/24メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 6人 クリック: 202回この商品を含むブログ (326件) を見るようやく購入。 ナンシー関への言及がある。…

ハエのイメージ2

虫のイメージとして、例えば『アンダルシアの犬』のあのショットがある。手のひらの黒い染みに見えたものが実は、無数の蟻の群れであり、それが硬直した手の中心に群がっている。それは視覚的な遊戯というよりもむしろ、視覚につけられた触覚的な傷、いわば…

ハエのイメージ

■ハエのイメージ 引き続きコンタクト・イメージ。 ゼウクシスとパラシオスでも、クリストゥスでも、雪舟の話でもよいが、絵画のイリュージョニスティックな力を伝える逸話は多い。絵に描かれたものを現実と取り違えるほどの観者を欺く力を表現した一連の話の…

触れるイメージ

■休日 朝から学会誌仕事。いつも最悪の事態を想定して動く癖がついてしまう。何とかなるだろうとは思うが。■触れるイメージ ディディ=ユベルマン『ナナフシの逆説』英語版を読みはじめる。 コンタクト・イメージから。 コンタクト・イメージとは何か? 何か…

編集2件続行

■ 午後から神戸で編集会議。こういう機会に各大学の状況とかよく分かってくる。 終わってワインを飲みまくりウィスキーを軽く飲む。 その場で広告のレトリック話で盛り上がる。例えば赤玉ポートワインのポスターとか。 広告のいくとうりもの意味素を読み出す…

ミニ山鉾

■ 写真は山鉾巡行。店先に手作りのミニチュア鉾が巡行している。リアル山鉾は最近とんと見に行くこともなし。■ のどかなバイエルン放送聴きつつ校正作業。二校でレイアウトも詰めなければならないが、とりあえずいったん終了。この雑誌の他の方々の論稿、ポ…

ラジオ、エアコン、バレット

□ラジオ ドイツ語のラジオ放送リンク (http://www.geocities.co.jp/SilkRoad/7141/links10.htm)。ずっと流しながら作業。昔はわざわざ現地で録音して持ち帰っていたのだがこれは楽。 英語も米語もフランス語ももちろんある。□エアコン の掃除に来てもらう…

夏季

講義講読最終日。『ショアー』と『シンドラーのリスト』を無理やりまとめて終了。 講読はハンセンの途中まで。残りも含めてこのレジメを本サイトにあげることにする。 夏の読書会用テクスト。 「コンタクト・イメージ」(http://www.usc.edu/dept/comp-lit/t…

朝ゼミでシャネルの発表を聞き、午後会議延々とあり、帰宅すると8時半。帰り着いて別仕事を始める。

猫の腰を叩く

朝仕事の論文を読んで昼食をおよばれする。 あたかも論文指導のように板さんがダメだしをされているのを見つつ、鰻尽くし料理をたいらげる。 で、最後はなぜか猫の腰を叩いて終了。腰をパンパン叩くときりりと尻を見せる。恥ずかしがっていたのは飼い主のほ…

スチルの取り込み作業。ドイツのアマゾンから『ナナフシ』がようやく届く。 ついでにズールカンプ社の写真論集も開く。 Paradigma Fotografie: Fotokritik am Ende des fotografischen Zeitalters, 1

パ・ドゥ・ドゥの回避

■ ホロコースト映画についての議論を2,3引っ張り出してきてまとめる。 表象不可能性をめぐって紡がれた言説を映画研究の立場からえぐるような論文をいくつか探す。ただし、マスカルチャーと高級文化というこわばったパ・ドゥ・ドゥを、別のパ・ドゥ・ドゥ…

眼差しの歴史

■ シュトック『眼差しの歴史――ディディ=ユベルマンのテクストについて』が届く(http://www.amazon.de/exec/obidos/ASIN/3832506772/qid=1120906083/sr=1-4/ref=sr_1_8_4/028-1451260-6816548)。 ざっと読んでみる。『ナナフシ』の一部のテクストへのコメ…

フォーラムとナナフシ

■ 『美術フォーラム21』の初校が送られてくる。9割方出揃ったのでそろそろ全体を読み通す作業を始める。■ 夏季の読書会用に『ナナフシ』の一部「ナナフシの逆説」をダウンロードする (→http://www.usc.edu/dept/comp-lit/tympanum/3/phasmid.html)。

業務

講義講読。 『羅生門』を終えて『ショアー』に。基本的議論をおさえつつ映像を見せる。 ハンセン論文は、第二の迂回路の部分。『映画の理論』に含まれることのなかった草稿部分を読み直す作業。もちろんそれはクラカウアーへの数々の批判に対して、彼の議論…

もろもろ

■業務 朝ゼミ。バタイユのマネ論の発表。それにしてもバタイユの問題構制を美学的に昇華してしまうとつまらない。かといって…。 午後、保険の人と会って雑談してからオープンキャンパス。何人か訪問者がいたので基本書を目の前に積み重ねて喋る。■リヒター本…

デリダ対談とショアー関係

■ デリダ×アメルンクセン&ヴェッツェル「コピー、アルシーヴ、署名としての写真」(1992)という対談を読む。これはたぶんどこにも紹介されていないのではないか。■ フェルマン、ランズマンらの議論を読む。『ショアー』と『シンドラーのリスト』を対比する…

作業

■作業 時代劇映画論を少し進める。作品を借りに行ったふや町映画タウンに『The Movie Begin』のBOXセットが転がっていた。新たに発売されたらしい。ヴィデオよりも使い勝手がよさそうである。 ディディ=ユベルマンで調べ物。夏の読書会の素材に。

クラウスベルク

引き続き編集仕事。 『現代思想 特集イメージ発生の科学』を購入。田中論文に紹介されていたクラウスベルクの神経系イメージ学をどう改変して用いていくかはなかなか難しい。少し考えてみることにする。

美学会

■美学会 今日は美学会に行く。雑用があったので後半のみを聞く。なぜか前半が未来派後半がノイズの発表。いろいろ話を聞いていると、研究対象に対する距離やそれを語る自身の言説の言説空間内の位置やそこでの力学が見えてこない感じがした。好きっていうの…

彼岸でではなく此岸で請け出すこと

■ソンタグ・シンポ 昨日は造形大でソンタグ追悼シンポ。 段取りや枠組みには少なからず問題はあったようで、それに対する不快感を表明するまっとうな発言がきっかけとなってソンタグらしくソンタグ追悼を行うことがどういうことなのかを考える流れになったと…