2007-09-01から1ヶ月間の記事一覧

ファーガス

昨日は大学。慰労会があってその席で今年はもう一本、書くことになった。たぶん30年代の写真についてだと思う。大中小いろいろあるけれど、今年23本目の原稿になる。 とりあえず目指せ30本と開き直る。クルルについて調べてみようと思う。今回は使えない資料…

文学世界の写真

院入試の待機の余白時間を利用して朝から夜まで学会予行演習。 まだ一週間ある、もう一週間しかない、ひとにより使い分けてみる。 ■『文学世界』 たまたま大学にあったので、写真小史が3号にわたって掲載された週刊文芸誌『文学世界』の復刻版を見にいく。…

告知再び

更新が滞ってました。雑用が入り入りで難儀しきり。ここで一句。ヒョーカする中身を削るヒョーカ書類■告知 で、告知を繰り返しときます。まだまだ受付中。 第20回 photographers' gallery講座 「写真のドラマトゥルギー」 講師:佐藤守弘・中村史子・橋本一…

告知

■レクチャー告知 来週末に東京で話します。こぞってどうそ。いわゆる東京版写研になります。 知り合いの出版社のひとには、「記念すべき第20回PGレクチャー・スペシャル企画! 関西逆襲篇!!」としたら客の入りもいいのではと言われています。それは無理だ…

このCDを聞きながら作業。 『ベルリン幼年時代』『ベルリン年代記』は写真論になるかもしれないと思う。■植物の世界 (つづき) フールマンの■ヴィエルス なぜヴィエルスがわざわざ引用されるのか。それは、 あとで諸々まとめて書きます

ドイツの芸術写真

電柱が見守る話。不謹慎だがラカンのカイヨワみたいである。監視ネタのメモ。 ■ジャーマン写真 から。手っ取り早くドイツ写真の写真家列伝ではない語り方をした通史を読む。いちおう世紀転換期の芸術写真と第一次大戦後のフォトジャーナリズムを含め、ドイツ…

植物の世界

バリウム飲んで回ってきた。 ゲップをおさえる様子は、ハイキングウォーキングのコントみたいだった。 老いも若きもパンイチで並んで座って黙り込む。■植物の世界 以前調べかけたときに購入したこのカタログを取り出す。Die Welt Der Pflanze作者: Rainer St…

小史の言う小史

■オルリク さらに1930年前後のヒル熱の謎を推測すべくもう一冊読む。 オルリク「写真について」(1924)。これも『写真小史』で引用されている文章。 1920年代半ばに、初期写真を語るいくつかの常套句があったことが分かる。 肖像写真における表現の総合性と…

小史の言う小史

■序言 マティーエス=マズーレン『芸術写真』(1905)のリヒトヴァルクの文章をざっと読む。 「ドイツにおける芸術写真が始まってまだ15年も経たない」という文で始まる。 その開始時期とは―――欧米諸国よりは遅く―1893年であり、この時、各々分離していたアマ…

クリュル、ストーン

もう一本ホラー。■写真小史の参照にした小史 ベンヤミンが『写真小史』を書いたときに読んでいたと思われる本を何冊か読んでいる。 たとえば、以前も挙げたボッセルト&グットマン『写真の初期から』(1930)、そしてマティース=マズーレン『芸術写真』(19…

Bアーカイヴ

ホラー疲れ。 次の仕事へ行く前に、呪怨を次々と見る。 ■Bアーカイヴ 以前入手したベンヤミン・アーカイヴの本を読む。この本はアーカイヴにある生前残した彼の遺稿や遺品や手紙、絵葉書などの一部が紹介されていて、ぽつぽつ面白い。 透ける紙に濃密に書き…

憑依されたメディア9

京都タワーにタワーゆるキャラ大集合なのだそうだ。詳しくは、ここを参照。ちなみにきもかわいいキューピーのコラボレーション・ストラップも話題のようだ。 バカボンのパパ・バージョン]は出前一丁のひとみたいである。違うか。■透ける写真 と言えばこれを…

電気的心霊的

■心霊映画論 をようやく書く。 昨年二度ほどバージョンを変えて話をした、心霊写真が心霊映画に憑くという話をさらに進めたもの。 のろいのビデオや入れ子式になったビデオというものが、一方ではインデックス的な映像の不気味さを、他方で、電気信号的なダ…

憑依されたメディア8

あまりに忙しくてここも放っておいた。続き。■憑依されたメディア (承前) たとえば、『アウター・リミッツ』には、「Bellero Shield」、「Beyond the Screen」、「Guests」、「Feasibility Study」(1964)、「The Premonition 」(1965)がある。最初の2作…

なんとなく写真

■なんとなく 以前、ベルリンの写真屋さんで見たクリスタル写真彫刻が日本にもあった。 クリスタルの内部に写真を立体的に彫刻してくれるサービス。ちなみにサイトはここ。位牌もお墓もある。こうなれば阿波踊り写真もどこか映画マトリックス的に見えてくる。…

憑依されたメディア7

マックス・ヘッドルームの話を懐かしく読む。80年代末から暫く話題になったテレビのなかのポストモダン的主体モデル。 今で言うと、TVの住人であるタモリみたいなもの。 …違うか。でも少し似ている。 ■憑依されたメディア ようやく第4章「Static and Stas…

憑依されたメディア6

■エアマウス こんなものが発売されていた。授業中にワイヤレスマイクつけ、右手にこのマウス、左手にビデオリモコンを握って動けば、踊るゲームをしているひとみたいかもしれない。 もしくは、テルミンみたいにならないか。 …と思い、買い物リストに入れてお…

憑依されたメディア5

CRリングのページ。「きっと来る」確変とか、「貞子終焉リーチ」とか、カメラでせきとめたり、テープを使用したギクシャク感とか、よく考えられている。 やってはいないけれど。 ■憑依されたメディア 第三章「エイリアン・エーテル」。 1922年A・G・バー…

憑依されたメディア4

■憑依されたメディア(・無線のさまざまなエピソードの続き) 他にもこんな挿話がある(1923)。結婚式を控えた若い男女、その花婿が突如犬のように吠え出す。どうやらラジオ放送の催眠術師の術にかかってしまったということが分かる。あるいは、こんな話(1…

憑依されたメディア3

■憑依されたメディア (2)世紀転換期の無線電信の登場は、こうした電気的現前についてのまったく異なるヴィジョンを産み出すことになった。・隔たりと近さという逆説 1902年から35年の間、無線の奇妙な性質についてさまざまな論争やフィクションがつむがれ…

憑依されたメディア2

パンデミックのメモはミクシにあげました。■憑依されたメディア 5つの時期にそれぞれメディアを語る心霊譚はどのようなものであったのか。 電信においては、心霊電信の話がある。有線か無線かの違い、無線かラジオ放送かの違い、それによって心霊譚は差異を…

憑依メディアと呪怨パンデミック

■憑かれたメディアに疲れたひとびと 1950年代のTV初期時代の事件簿を読んでいた。 序論の冒頭に紹介されている、TVを「生きている」とみなした結果生じた、今考えれば馬鹿馬鹿しい事件(Frank Walsh、Richard Gaughan、Jerome E.Travers)たちである――三つめ…

スナップ本

■犬の肖像権 を買う。 …そりゃ犬に肖像権がないのは人間なら分かるだろうに。 あまりにリテラルなといえばリテラルなマナーの手引書。 ともあれ撮影公開、肖像権パブリシティー権著作権の資料になる。

■臨界の感想 昨日は「イメージ(論)の臨界」を聞きにいく。知人がまるでヤングライオン杯のようだと言っていた催し。たしかにたくさんのヤングライオンが集まっていた。ブラガーリアについての言及、幻影肢ならぬ亡霊肢の心霊コンシャスな話、ブランショ、…