講読2本 針1本

 講読2本。
 バルト「写真のメッセージ」をゆっくりと読み、クラカウアーが被ってきた誤解の変遷のまとめをじっくり読む(コッホ『クラカウアー入門』http://www.amazon.de/exec/obidos/ASIN/3885069229/qid=1097743536/ref=sr_8_xs_ap_i1_xgl/302-7173560-8820811 ちなみに英訳もあり、PDFでダウンロードもできる。そちらは⇒http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005NQYB/ref=ed_oe_o/249-3387656-0138732)。いまさらながらの二冊なのだけれども、整理がてら読んでいくと前者は議論の逡巡が、後者は解釈の中断の理由がだいぶん明瞭になってくるようである。いろいろな整理の意味で面白いかもしれない。

ここ数日冷え込んできたので指圧屋に立ちよる。その場で針をすすめられ、いつもは断っていたのだが、「もみぐせ」や時間的効率性を考えてお試しサービス1本を刺してもらう。
…指圧に通いはじめると、普段自分自身が曖昧に把握していた背面というものが実に複雑な表情をもったダイナミックなものであることが分かってくる。皮膚から複数の層の筋繊維の重なりにいたるまでかなり立体的な構造が重さや痛みや緊張や弛緩をともなって把握されてくるようになる。以前、友人に「マッサージ・アート」というのを聞いたことがあるが、あれはいったいどんなもんなんだろう。最近かなり背中が気になっている。

 いつもお世話になっている河合晋平さんが今度はニューヨークで展覧会とのこと。次のページでレイヤロジール150体(新作)を見ることができます。http://www.d7.dion.ne.jp/~shimpei/page105.htm

 リュミエール論粗読み。リュミエール作品というのは実はループ状にしてひたすら反復させてみると予想外に面白い。そして『赤ん坊の食事』のイレギュラーな赤ん坊の動きはそれをおさえるとにわかに面白くなってくる。