トイレ論フルバージョン

 案の定、目が腫れて夕方まで開けず。
 初期映画論文を読み足す。

 http://d.hatena.ne.jp/morohiro_s/20041015で言及のあったトイレ・ネタ、実は2−3時間のフルバージョンもあるのだがまだ日の目を見ていない。もう少し書き足してまとめてみようかとも思う。
 文化的性差の問題、私的/公的の問題、立つ/座るの問題、標識の文化的レパートリーの問題などに加えて、列車で到着した際の駅の公衆便所を横切る視覚の話(たぶん訳分からないとは思うが)とか、空間を分割する壁(=バー)の問題とかを少し考える。…例えば、男性用小便器というのは、《泉》の原材料ともなっているが、その前での生理的で私的な行為を行う公的な空間での男性たちの振る舞いはよく考えてみると面白い。均等に距離を置いた無色の光沢あるオブジェの前に歩み出て、誰もが数10秒間立ち止まって無言のまま白い壁を見つめつつ緊張の弛緩にともなう快感を得て、何事もなかったようにそこを立ち去るというあの行動、これは、美術館のオブジェの前に立ち止まる行為とオーヴァーラップしたりもするのである。もちろん古今東西のトイレとか、時代を遡ることは決してしたくはないが。