ようやく書き足し


セミ

昨日は引越しで一日つぶれる。終わってなぜか荷物の奥から出てきたクラッカーで学生の誕生日を祝って花火をしていると、セミの幼虫が地からはいだしてきている。見上げると研究室前の廊下の天井は、セミの抜け殻のメッカなのであった。セミになりかけのセミセミを見守る。
 幼虫の背中がむりむりと開きそうになるのを名残惜しく思いつつ帰京。はたしてどうなったんだろう。
 引越しはあと一回、本以外の諸々の雑多なものを盆明けにしまって終了する予定。

■授業準備
 今週末からある造形大の講義ノートを今日明日で作っている。少しずつ新ネタを放り込んでは古い素材を削っている。なるべくエンタテインしながら考えてもらうよう夜鍋している。
 「ヴィジュアル」の項は、パノラマ以降の話を少し付け加え、
 「ヴィジュアル・リテラシー」は今期漫画ゼミのいずれかの成果を放り込む予定。


 怪談第二夜。
…実は怪談を論じる気はほとんどない。
 怪談はある事の由来があってその結果がのろいやたたりとして生じる。しかしそれは普通の因果的連鎖にすぎず、その連鎖をはみ出してしまう過剰さが霊の現象の面白さだと思うからである。ただし、昨日の中川作品を見ると、物語的なものを踏み越えていく技法がいくつもあることが分かる。
 ということで今日は、四谷怪談二作目。三隅研次四谷怪談』。
詳細はまた。