帰京

帰省を数日してようやく帰京。
その足で送り火に。ジェフ・ウォール展の話も話題に出る。
Jeff Wall
私の周囲では評価が二種類に分かれている様子。
何故かを見にいきたいが雑用で行くめどは立たぬまま。
フリードによる議論等、読んでおきたいがその暇もないまま。

■小史
 何年ぶりかでベンヤミン『写真小史』を読む。ズールカンプ社のコメンタリーにある草稿バージョンとか、図版指示とかをざっとチェックする。言及されていた写真史関連本のうち、リヒトヴァルクとボッセール&グットマンの文献をあさってみる。
 前者はフィッシャー版『目の教育』という選集が手元にあり、後者は全国に一件だけ所蔵先が見つかる。さくさくと注文しておく。

 「写真小史」を30年代頃の写真史のなかに位置づけること、そこからはみ出るような部分はないのかを探している。さまざまな読みを許容し、写真というよりも映画に関する議論が主要な参照項となっている複製芸術論に比べて、この論文は、いわゆる写真史の文脈にすっぽりおさまりがちに思えてしまう。しかしそうした読みをかえって崩すような部分はないのか、それを考えてみる。ひとまず下記を調べてみる。

Alfred Lichtwark

Alfred Lichtwark

 いくつかの表現もあげつらってみる。例えば「焦げ穴」の部分、瞬間に向かって生きるの部分、カフカの写真と自身の写真をすり合わせる部分、沈んでゆく船から水を掻い出すようにアウラを現実から掻い出す部分、祖父たちの暗闇から立ちあらわれてくるの部分。これはまたまとめる予定。

■注文
Image & Imagination
を注文。ちょうど読んでいた論文にもでてきたし、ヴァナフォト論のひと素材になりそうなバッチェン論文が載っている。ハシモト氏のところで紹介されていたもの。Visual Resources誌は目次情報を調べてみよう。