雑用

■雑用

　予算関係で映像資料のあれこれを検索する。勤務先全体に映画の基礎的なアーカイヴが存在しないので、もういっそ上のような一枚500円300枚購入みたいなのもありかと考えている。あとは映画を常時上映するような部屋をこの機にすべりこませて作ってしまおうかとかも考えたりする。こういうのも仕事。
　

■ヴィデオ論
シュピールマン『ヴィデオ』序論　冒頭

「ヴィデオは電子的メディアである。つまり、その起源は信号の電子的伝送に依拠している。ヴィデオは、恒常的な運動状態に保たれた信号から構成されている。ヴィデオ信号は、カメラの内部で生み出され、記録装置と再生装置のあいだを流通させることができる（閉回路）。それは、処理装置やキー入力装置によってさまざまに修整することもできるし、音響的、視覚的に伝達することもできる。ヴィデオは、映画とは対照的にひとつの単位としてのイメージを生み出すことのない、――音声と映像に各々トラックを使用する――フィルムの物質性を示すことのない最初の真の視聴覚的メディアなのである。このように区別すれば、電子信号処理過程は、――記録、伝達、投影の際の――画像性の不安定な状態を実現していることになる。それは、サイズ、形態、方向、次元の点で可変的なものである。さらに、ヴィデオの視聴覚的特性の本質は次の点にある。つまり、オーディオシンセサイザーによって生み出されたかもしれない音声信号が映像信号に変換され、結果として音声信号がヴィデオの外見を統御し、逆に、ヴィデオ信号に含まれる情報が同時に視覚的聴覚的に放送できるような点である。電子信号が処理され、聴覚とヴィデオにおいて交互に変換されるありかたは、その呈示形態がこうした電子的信号過程に直接由来するメディアを実現させるための、メディア技術的な条件を示している」。