伏目

 ジェイの『伏目』バタイユの章を久々に読む。…というか放っていた学生の原稿校正作業。くりだされた眼をお尻の穴に突っ込むとか、絞首とか、陵辱するとか、けっこうおぞましそうなタームのオンパレードの文章を読んでいる。もちろん、それはある種の論理的装置として読んでいけばなにもおぞましくはないのだが。バタイユの思想の推測的源泉のひとつとして塹壕戦があげられている箇所が面白い。空間の広がりや時間の広がりが把握できないある種の暗い部屋としての塹壕。カーン『空間の文化史』を久々に取り出し第一次大戦時の時間と空間について考えてみる。