レポート読み


 採点開始。
 レポートのなかには気の滅入るものもあり、喫茶店をハシゴして採点することにしている。何百人登録しようがレポートにしているため、今期は現時点でのべ350本くらい。京都駅近くで大きな封筒を抱えて赤ペンを握り締めて目つき悪く喫茶店を移動している男がいたらそれが私である。
 正直、論文を抱えている時期とレポート採点の時期が重なるのは少々辛い。言葉のリズムや言葉の選び方に神経を集中したいのに逆に寛容に神経を緩めなければならないから。でも毎年1本くらいはハートを鷲づかみにする答案を期待している。授業をそう向けていく努力も必要なのではあるが。
 今日は100本教養のものを読む。
 出てきた映画。『雨月物語』、『スネーク・アイズ』、『ロープ』、『シクロ』、『プレデター』、『ゴースト』、『麗しのサブリナ』、『夏の庭』、『月とキャベツ』、『裏窓』、『タイタニック』、『ピンポン』、『青の炎』、『黄泉がえり』、『座頭市』、『ストーカー』、『キャッチミー・イフユーキャン』、『10ミニッツ・オールダー』、『アレックス』、『ローマの休日』、『トレインスポッティング』、『ラヴァーズ・キス』、『雨に唄えば』、『キプールの記憶』、『骨』、『ヴァンダの部屋』、『霧の中の風景』、『旅芸人の記録』、『グリーンマイル』、『フォレスト・ガンプ』…
 明日は文学部編。


 久々の指圧。針灸師の指圧を選ぶことにしている。筋組織の仕組みを圧しつつ分からしめてくれるからである。連なっている筋肉の端を押さえればカエルの足のように別の箇所が疼いてくる。前にも書いたが、この業界の肩凝り人は前傾姿勢が多いため肩より前に筋肉が引っ張られて背中が張りがちになり、それに引きずられて二の腕へと繋がる筋も引っ張られ、それが手先へと及んで手のひらを圧すと結構な痛みが走ることになる。毎回確認する背面の地勢図。
 二箇所ほど深い凝りがある。時間切れなので周囲の凝りが戻らないうちに次回を設けることにする。
 指圧師は年齢によって圧し方を変える。筋繊維の細まりかたや硬さと反応の度合いが60歳前後でかなり変わるらしい。即効いている強さはかえりが強すぎるので工夫が必要ということ。それまでのもみぐせなども重要な要素らしい。