もつこととあること

■業務
 院試2日目。朝から諮問。昼過ぎ終了。それぞれ面白かったのだが、自由で個別的な主体が自らの意志で創造的な活動を行いうるという前提に少し茶々を入れる。それが不自由だと思うこともあるので。
 
イデオロギー関連本
 イデオロギー関連本をさらに持ち帰る。そういえば最近ようやくド・マン『美学イデオロギー』(ISBN:4582702546)が翻訳された。他方、イーグルトン『美のイデオロギー』はずいぶん昔に翻訳されたが、あまり言及がないのは何ゆえなのか。推測はつくのだがもう少し置いておく。…いやそれよりも芸術とか写真というイデオロギーが問題なのかもしれない。とはいえ、それは何々がイデオロギーである――現実を隠蔽するものである――と言ってしまって解決がついたように話を終了することなのではなく、そうした隠蔽を施す「幻想」によって「リアルなもの」を覆い隠さざるをえない機構を対象にすべきということ。


 アタリ『所有の歴史』も念のために唾をつけておく。プロパティとポゼッションで語呂合わせを考えたりする。あることともつことの差異は大きいとかぼうっと考える。
 ついでにセクーラの『Mining Photographs炭鉱写真=写真発掘』も購入しておく。これも芸術と所有ネタ。よい写真があることを願う。


 書評依頼が来る。とりあえず受けておく。