モニュメント

photographology2005-10-16

■モニュメントからモニュメントへ
 奈良をブラブラ。角切りたての鹿を見つつ、あちこち散歩する。奈良ホテル脇を抜けて春日大社に行って、興福寺を掠めて飛鳥園を通り過ぎて徘徊する。リフレッシュに行ったのだが、いろいろやりかけていたことがたち起きてくる。
 飛鳥園については、仏像写真の関連から一度調査をしなければならない。仏像をやるひとも写真をやるひとも仏像写真には手を出さない。以前、写美で「写された国宝」展が開催されたきりであるが、これはかなりの鉱脈だと思う。ステレオ写真と彫刻で書きかけた文章を読み返す。
 写真は商店街で見つけたオムライス・モニュメント。小学校低学年大のオムライス。少し眩暈がした。顔出し写真こそなかったものの、みがわりキティ(みがわり猿のキティバージョン)も発見する。どこにでも我が身をすべりこませ、自身もぬいぐるみなのにぬいぐるみすらかぶってしまうキティというキャラクターは実は「こわかわいい」ものなのかもしれない。飛騨高山のさるぼぼキティ(正確にはキティぼぼ)も実はこわかわいい。
 帰りにとりあえずリーグル論を読み返す。フォースターの論文。
 モダニズムが勢いを得ていく時期には、同時に過去を整序する言説や現象が確定していく時代であった。そしてその焦点にあったのがモニュメント。しかもそれは人物や出来事を記念するのではない、何か不確かなモニュメントであった。さらにはそうしたモニュメントこそが突っ込みがいのあるモノであることが多い。そんなことを考える。まだよくは分からないが、何を記念しているか分からないモニュメント、それが結構本質的モニュメントであるような気がする。不確かなモニュメント。


『美術フォーラム21』の宣伝ページを作ってあげておく。とりあえずこちら⇒。

書きかけ