グルスキル


また大学。院試関係の仕事。レポートもどっさり貰いつつ、3月の美学会の準備の算段をする。


グルスキーについてのプファブの記述を読む。古典的な絵画との比較はさておいて、『パリ、テキサス』の冒頭の視線と絡めた一節は素敵な記述である。

 「この映画の冒頭には精神病院から逃げ出した男を示すショットがある、彼は平坦で広大な風景の中で孤独に鉄道の堤沿いに歩を進めている、男はショットの中では小さく描かれており、内面へ向かい、まるで自分が駆け抜けてきた無限の荒野の風景には何の注意も払っていないかのようなのである」。

 かりっとした色鮮やかな風景、そして言語に至らず、記憶も失調してしまった乖離した視点、そんなところがよく重なっている。

 それにしても、神戸大からの六甲の眺めもグルスキってしまう。観者との切断があった上で向こうへぐっと引き寄せ、中心がなく拡散させつつ強烈に走査させてしまうという写真の作り方。

デマンドのMoMAでの展覧会カタログをめくっていると、必然的にそこで焦点になっている映像を見なくてはと思ったりする。プラッツでチェックした2本。

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ついでに各研究機関は、このシリーズが次々と出そうなので購入するといいかもしれない。

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