写真うた7

■想い出の想い出としてのノスタルジア
フィリップ・K・ディックの『時は乱れて』から話を始めるジェイムソンのポストモダン論を読みすすめる。ノスタルジア問題を考える時に、時間の層を少し複雑化して考えるための準備として。この小説は、たしかに『トゥルーマン・ショー』のもとになっているようである。

■写真うた
夏なので夏めいた写真うた。
A LONG VACATION 20th Anniversary Edition AFTER SERVICE

BANG!BANG!バカンス!

BANG!BANG!バカンス!

君は天然色」は、ポラロイドが最初にでてきながら、直後にモノクロ写真が過去性を示しつつ、それを手彩色で色を塗ることで今あるものとして現在化しようとする。奇妙な写真うた。

机の端のポラロイド/写真に話しかけてたら/過ぎ去った過去しゃくだけど今より眩しい/想い出はモノクローム 色をつけてくれ/もう一度そばに来てはなやいで/美しのCover Girl

「君に胸キュン」では、

さざ波のラインダンス 時間だけこわれてく まなざしのボルテージ 熱くしながら 君に胸キュン 夏の印画紙 太陽だけ焼きつけて

やはり松本隆。日光写真と読めないこともない。
 スマップうたはあかるくおバカんすに歌った最後に「さぁ写真は基本Vサインで 後悔と反省がお土産」と終止符が打たれるスーヴニールもの。