発表会

■田上
田上〔たがみ〕ではなく田上〔たうえ〕。世は田上明でもりあがっている、すわと思ったら全然違った。あいのりの話だったようである。それはテレビ論の問題として別個に論じることにする。
それはさておき田上明
田上論を書きたくなって、とりあえず二点注文する。マルムスティーンの曲に合わせて入場する異形のレスラー、それが田上明
ECLIPSE プロレスQ

■業務
 今日はゼミ発表会。3回生8人を朝から夜までさばく。
ポストドラマ演劇における声の肌理、劇画論、眼鏡の盾性、風景、資生堂CMの系譜学、ミュージカル映画の現在、映画の予告編論、シナリオ論、、、と毎度のことながらバラエティに富んだ内容。
 地点『るつぼ』の声に聞き耳をたてて、白土三平のコマ割りに目を這わせて、風景の霞を茫然と見送り、めがねっこの欲望を目の端に置き、秋川リサのオリーヴ広告の声のこもりぐあいを堪能しながら、Tsubaki広告の不穏さにちりちりしつつ、『人間の証明』予告編に未来の現在の過去を聞き取り、思い切りノスタルジアの記号と森村誠一横溝正史の現在に思いを馳せつつ、そこで『トリック』の現在性を強烈に喚起されつつも、『いま会い』のオレンジレンジのうたに涙を封じられつつ、ミュージカルの現在の話を聞きつつ不可視のマイケルにふと思いをはせつつ、シナリオの現在形の異常さにかすかに触手を動かしながら、延々と発表を聞き議論する。

 皆さんそれなりに本気でやってくれているひとが多くて、端的に楽しかった。ものを考えている発表、身の周りの経験を解析した主張をまとめて聞くのは、程度の差はあれ、いい訓練になるかもしれない。今日はあえて質問に徹して学生にまわしをすべてまかせてそれも満喫する。今日はひとりの持ち時間が少なく未消化の部分は多かったが、来期はさらに延ばしていこうと思う。長いほど、いろいろ面白くなってくるはず。
終わって打ち上げ。
これでとりあえず前期は終了。

次は1日の視聴覚文化研究会。蚊と猪対策をして臨みましょう。