アイノカテゴリー
■写術とアイノカテゴリー
連載原稿を写真芸で書いている。
林家ペーパーも含めて写真芸には四つの系統があり、そのなかの読解系と見なしていたキム兄の「写術」が意外に面白く、松本「写真で一言」とは別の読解系写真芸なのではないかと思いはじめる。彼は料理をするように細かくイメージをさばいてコメントしていく。採集系と読解系のあいだの微妙な位置にある。とくに連続した写真は面白い。採集系からも読解系からもはみだした独特な語り。DVDで出してもらえないものか。ひとまず次を購入。
みうらじゅん写真集も買う。これは採集系。
『アイノカテゴリー』の「アイ」はたぶん、対象への愛と対象を見いだすずれた目とそういうはずれた私への愛、そして絶妙の合いの手の言葉のアイにちがいない。本当はどうか知らないけれど。
写真芸原稿ひとまず脱稿。
■ステレオ芸 1月のステレオ写真レクチャーの宣伝文もだいたい脱稿。
タイトルは「2、5次元のリアル――ステレオ写真の快楽」にした。ステレオ同様の散漫で集中したものにしよう。最近話したギクシャク論も隠し味にしていく。これは私の写真芸。
■セクーラ情報追加
Photography against the Grainが到着。
その内容は、
On the Invention of Photographic Meaning
The Traffic in Photography
という他の論集でも紹介されていたもの以外に
Paparazzo Notes
The Instrumental Image:Steichen at War
Dismantling Modernism, Reinventing Documentary(Notes on the Politics of Representation)
がある。
たぶん最後のものがよみごたえがありそう。これも訳出候補。