ステレオナイト
■電話うた 消耗編
久しぶりに授業用に学生がくれた電話うたCDを聴く。
まずモリタカ『電話』。この鼻の詰まった猫なで声でこの歌。歌詞はここ。
浜アユappearsでも述べたが、電話うたにはかかってくるのこないのという神経消耗戦的な要素が濃い。しかしとんでもなく暗い歌詞が明るい歌にのせられる待ち系電話うた。
これにたいしてウタダの電話うたは攻め系電話うた。あの喉の詰まった苦しそうな声でこの歌。歌詞はここ。じりじりと消耗して転じて攻めにうってでる、それがつながらなくてさらに消耗する、それがウタダ電話うた。
さらにこの電話を夜中3時に受けた側はどうだろうというのがこの歌『無言電話のブルース』。
歌詞はここ(リンクに不都合があればお知らせください)問いかけ熱くなりやがて切れてクールダウンして回想が支配する電話うた。
さらにチャットモンチー『どなる、でんわ、どしゃぶり』は消耗戦終結の電話うた。歌詞はここ。どしゃぶりの雨の中からのこちらと居間でお笑い番組を見る向こうとのギャップが終結へと導く。
そしてこれだけでも重かろうと、おまけについていた聖☆おじさん。歌詞はここ。夜中3時に電話で呼び出され、いそいそとやってきて盛り上げてくれる聖☆おじさん。
■ステレオ写真
と書いて、夕方から朝までステレオ師匠にあたる細馬さんの京都アジトで飲みつつ、増井山と太田裕美とユーミンのレコードを聴きながら、ステレオ心霊パノラマ幻灯話を延々とだるだると喋って戻ってくる。いろいろした話はまた書きついでいきますがいつものごとく濃密な時間だった。
例えば、ステレオ写真におけるT字問題とか、壁紙錯視問題とか、ヴューマスターと言葉の問題とか、カイザーパノラマの時間分節と待ちうけゆえの期待感や時間の重なりあいとか、固定台式のヴューアー話の理由とか、ステレオをみる光景のステレオ写真の話とか、待つことの組織論とか、エレベーターで待つこと、エレベーターで見るマンガのパラダイムとか、心霊歩み論とか、暴走したありえない自動運動をつづける機械の心霊的怖さとか、エレベーターと階段の心霊論とか、キャロウェイの気持ち悪さとか、ゾンビとキョンシーの話とか、間を飛ばす系ホラーと間が過剰に連続しているホラーの話とか、、、これだけでまとめて一冊にしてしまえるぐらいの多方面にわたる内容だった。
まだ他にも思い出すかもしれないが、さすがに眠いので今日はこれまで。
で、朝方昨日の朝日新聞夕刊を見ると、広告写真がアナグリフ法の3Dになり、ご丁寧にスコープまでついている。三枝の新婚さんいらっしゃい3Dがレクチャー直前に手に入る。これはとてもいい兆候であるのは確か。