怪談映画

■怪談映画1
夏仕事引き続き。
いずれ中田『怪談』を見にいくので、その前に先行作品を揃えて借りてみる。
各種仕事関連で必要な霊の登場シーンを集めるためでもある。
東海道四谷怪談 [DVD]四谷怪談 [DVD]四谷怪談 お岩の亡霊 [DVD]木下惠介 DVD-BOX 第2集

来週末の授業でこれも喋る予定。まずは中川信夫の『東海道四谷怪談』から。
後半の伊右衛門錯乱に至るショットの重ね方が巧いのに驚く。また、生きていた与茂七の夢の蝶番的役割も、すける様なお岩と妹お袖のショット、会話以外の物音が妙に強いところも面白い。本作が、四谷怪談の代表的作品として頻繁に取り上げられる理由がよく分かった。
 霊の登場の仕方。霊は数十回繰り返し上下左右から姿を現す。典型的な音楽と照明とともに登場するものの、微妙なズレをもってお岩が姿を現していることが分かる。そして当然歩みはない。足が止まって動く歩行法。
 もちろんお岩表象については、『女優霊』でも気になったホラー映画においてスペクタクルになる女性身体の描出の系譜をおさらいしておかねばならなかった。

 でもこの物語をひたすら繰り返し見るのはちとつらい。