電気言説

視聴文研のサイトができたそうです。
それはここ。また直前に告知はあげますが、こぞって参加してください。


■電気論
 予告どおりに、授業用に『憑依されたメディア』のノートを作る。電気映像の現在というのがひとまずのタイトル。作りながら、いったい何の授業なのか分からなくなるぐらいさまざまな事象が出てくる。
 Haunted Media: Electronic Presence from Telegraphy to Television (Console-Ing Passions)
 この、以前は読み飛ばしていた、フォックス姉妹とモールス(モース)をめぐる章をさっくり読んでいる。関連する1840年代からの電気的事象も諸々調べている。

 たとえば百人おどし。でんじろうの実験でもおなじみのこの電気実験の元祖は18世紀半ばのジャン=アントワーヌ・ノレによるものであり、それが180人の修道士を一列にして電気を流した実験だったことなどなどを調べている。電池だけでなく、身体を流れる電流の見世物、その根底にあった連想や想像力が面白い。形而上学と物理学、電気的流体と生の流れとの近接性。
 さらにあのガルヴァーニの甥ジョヴァンニ・アルディーニによる処刑後の死刑囚を使った電気実験、フランケンシュタインの電気的想像力、身体の自然発火説、動物磁気の話などを読む。身体と電気をめぐる言説の磁場が19世紀前半にはこのようにして形成されていたという。
 電信も最初は動物磁気と大差ないものと理解されていたという。電気が流れる際に意識が身体から離脱する、つまり魂が物理的世界から解放されるという言説が、電信によって促され、電信のもたらしたテレプレゼンスの実現によって確証されていたことが分かる。

 こうした心霊主義と電気言説との結びつきが、あるときには、女性の政治的発言のための基盤になり、またあるときには、生理学や精神医学などにおいてこの結びつきが反駁される。ただし、後者の場合、患者を治す段になって用いられるのは「電気」療法だった。電気言説の圏域の裾野をうかがいしることができる。
…後半は端折ったが概ねこうした内容。

■アンテナもの
アンテナのついたエイリアンを探している。例えば以前挙げたチープなゴリラ&潜水ヘルメットのエイリアンからDrスランプのガッちゃんにいたるまでアンテナをつけたキャラクターは実は多い。…ということでふや町映画タウンで相談していたら下記を貸してくれた。宇津井健が正義のエイリアン。監督が石井輝男だったりする。
スーパージャイアンツ 3 [DVD]