ワイプ的


ミニチュア写真論はおいておいて、電気映像論のためにテルミンを組み立てる。
で、ぼつぼつ仕事のエンジンをかける。

■ワイプという言葉
…とはいえ気になっていたことひとつ。それはワイプ。
 ワイプ全盛時代だと思う。映画のショットつなぎがワイプの原義だと思う。が、それが現在TVの重要な技法になっている。つまり、あるVTR映像を流し、それを見ているスタジオの人物のクロースアップの映像をそこにはめ込ことをこう呼ぶ。ワイプで抜く/抜かれる、ワイプ芸、ワイプ芸人という言葉もある。ワイプで抜かれる映像を丁寧に切り取っているサイトまである。メインのスタジオがワイプのみで移っているぴったんこカンカンみたいな番組まである。
 不思議なのは、なぜこれをワイプというのかということ。以前は小さなかこみ枠が大きくなってVTR映像に変わるからワイプといった。でも現在はパンダの親指のごとく進化の過去の痕跡になっている。それがTV受容の方向性を大きく決めるものになっている。
 これも、かこみ映像問題として拾っておこう。

■アマチュア
で、次の原稿準備のために、

写真論―その社会的効用 (叢書・ウニベルシタス)

写真論―その社会的効用 (叢書・ウニベルシタス)

を開く。さらに、ケンプの挙げるディーター・ハッカーやクラウス・ホネフの議論も調べてみる。