原稿

雑用がようやく夕方切れ明日の昼まで作業ができる。
で、バッチェン本の最終章を訳す。
起源をめぐる言説を扱っていたのがこの本全体の内容だとすれば、「墓碑銘」と題された最終章は、写真の死を扱っている。しかし彼の議論は、写真の死に弔いの鐘を鳴らすことに終始するのではなく、写真につねにつきまとってきた死の言説を掘り返し、なおかつ写真に具わるゾンビ的な性質を全面的に噴出させ、いわばフーパーのゾンビたちのように写真を跋扈させるのである。