落し物と声

■夏の宿題
夏のホラー十番勝負をこなす暇もなかった。ようやく見残し分から見はじめる。
オトシモノ [DVD]
をようやく見る。出演俳優は今では有名どころであるし、演技も悪くはないのだが、でも怖くはないホラーであった。えたいの知れないものを最後にもってくるのはよいのだが、それではわけが分からないというのも印象のひとつ。黒幕の後ろの黒幕がいましたという物語の結末には呆然としてしまった。また、話の中心的場所であるトンネルや鉄道列車や駅での心霊の現象方法をもっといろいろと見てみたい、というのが感想。
写真表現としては黒い染みがつくという表現がある。霊も影として表現される。ビデオ映像も少々。

ボイス [DVD]
原題はphone。この韓国系ホラーの怖さは、怖い顔の表情の怖さであり、死者ではなく生きているものの情念の強さの怖さであり、社会的常識の怖さだということが分かる。…分かるのだが、だからかえって怖くはない。そして電話という仕掛けがシンプルなのも少し残念。
この映画も家族写真や切り抜かれた家族写真などの写真表現が執拗に出てくる。

後者は十番勝負に入れておこう。前者は次点。