5分ホラー


今期は金は京大でゼミ。
10月はバッチェンを読むことにした。11月はセクーラ、12月はヴァナキュラー写真、1月はステレオか何かを予定中。


■出会い損ないのモード
 『呪怨』劇場版も見直す。各シークエンスは以下の通り、数字は時間順。
 0 佐伯家の一家惨殺事件の映像
 3 理佳(社会福祉センターの派遣員)
 1 勝也(佐伯家に引っ越した夫婦)
 2 仁美(勝也の妹)
 4 遠山(元刑事。佐伯家の事件を担当)
 6 いづみ(遠山の娘)
 5 伽耶
 『呪怨2』とは違い、時間の重複はわずかにあるのみ。このなかではシークエンス4が遠山と仁美の遭遇といい、未来の娘(6)との遭遇といい、出会い損ねが折り重なった部分。俊雄くんが20回弱出てくるので俊雄くん名場面集を編集してみようと思う。映画の一代目俊雄くんが私見では最も怖い。
 遠山のシークエンスと呼応する未来のいづみのシーンは、いつ見てもほのぼのとさせる。

新耳袋

怪談新耳袋 第1夜 [VHS]

怪談新耳袋 第1夜 [VHS]

新耳袋―現代百物語〈第4夜〉 (角川文庫)
 5分一作品が10本詰まった作品集。実話怪談集「新耳袋」の映像化。怪談には興味はないが、プレテクストの実話という造りが過去と現在ではどう切り替わるのかは考えないとならない問題。
 作品は、すべて短いものなので、工夫勝負。清水崇「エレベーター」は隙間の白い顔表現、佐野史郎「カセットテープ」は音の低速化の怖さ、三宅「修学旅行」はモンタージュされた身体と、便所のドアを閉めてからの霊とそのアップ、豊島「来客」は手のみの怖さ、吉田「棚下がり」はおかしくなった人間の方が怖いというカンティッドもの、そして鶴田「覆水」はほのぼのする霊の見切れ方。なかでも案外面白かったのは木原浩勝「ビデオ」。見切れ方のタイミングがうまく、靴のあるなしの出し入れ、テレビの黒い画面に反射する霊とすりガラスの表現など盛りだくさんの霊表現だった。