地球の中心


■地球の中心で立体を見る
 『センター・オブ・ジ・アース』を見る。
 90分ほどの長さの割には、ぼつぼつと見通せる映画であった。
 ぬっとこちらに突き出すもの、こちらに飛び散るものや飛んでくるものや落下してくるもの、くらげのように画面全体に飛散して浮遊するもの、崖っぷちの奈落への引き込み、ファントムライドのように向うへひたすら引き込む効果、フレームの重なり、ガラスの反射面…
こうした要素がことあるごとにアクセントとして挿入されており、これを2Dで見るのは少々勿体無いほどである。
 エンドロールでは、岩や水滴や結晶など立体効果に貢献した素材スタッフたちがトランスフォーメーションを繰り返しながら立体で挨拶するのもご愛嬌であった。

 今回とくに注意を向けたのは、シーンの始まりでゆるやかに上昇し俯瞰する際の引き込み方、あるいはゆるやかに下降する際の着地のさせ方であった。前景の層の役割が案外大きなものになることを確認した。
 なお、映画はエンドロールの最後まで見ること。席を立つと少しもったいない。