ブクロー、モデル
Allan Sekula: Performance Under Working Conditions
カタログ自体は、彼のこれまでの作品を一覧することができる内容――大部になるシークエンス作品2つ以外は。
ブクローの手際よいまとめと問いがあったので抜き出しておこう。
「ブクロー:いくぶん図式的だが、こう言うことができるでしょう。70年代初頭におけるあなたの作品の基礎には4つの理論的、哲学的モデルがあると。ひとつがマルクス主義理論であり、ふたつめが構造主義的記号論とのいちはやい出会いであり、三つめが、とくにエヴァンスに強調をおいた、ハインからFSAまでのドキュメンタリーの遺産のあなた自身による再発見である。四つめの主要な出発点が60年代末のコンセプチュアル・アートの芸術実践による言語的、写真的な方向づけとの対話であるように思われます。
こうした要素のすべてがうまく統合されるのか、あるいはそれらが内的な緊張を生じさせ、そうすることで必然的にアートワールドの観客たちに或る読みにくさを生じさせているのではないかと、私は思うのです。」。
いちおうメモ。この「読みにくさ」に反応してセクーラが長々と反論をする。
もちろん4つのモデルについてはまあそうかもしれないという反応なのだが。