ミミズ、水道管


次の原稿を考えはじめる。もうしばらくお待ちを。

■セクーラ文献
Manhole Covers (The MIT Press)
期待していたこの文献、写真集としては面白いのだが、セクーラの文章はわずか。ページ一杯のマンホール写真が売り。

Walker Evans & Dan Graham

Walker Evans & Dan Graham

これも貸し出し不可ということで古本を購入...と思ったらべらぼうな値段がついていた。

その代わり、ようやく次の文献が手に入る。一年越し。

Critical Realism in Contemporary Art: Around Allan Sekula's Photography (Lieven Gevaert Series)

Critical Realism in Contemporary Art: Around Allan Sekula's Photography (Lieven Gevaert Series)

■ミミズ的想像力
青弓社から送っていただく。感謝。
森山大道、写真を語る (写真叢書)
SF映画とヒューマニティ―サイボーグの腑
後者はポストヒューマンの議論の参照になり、前者は来期の講義の素材になる予定。
ついでに青弓社サイトをのぞいてみると、長谷さんがTV論を連載していたことに気づく。どれも面白いが、今、自身が下水管の問題に引っかかっていることもあり、水道管の話は興味深い。実に合理的な機能の文字通りの導管の網目の記憶が曖昧であるということ、地中へのミミズ的営為への想像力が必要であること。
 これとは逆に写真家の畠山さんが以前語った地中から地上への想像力をこれに付随して思い出した。地下鉄に乗る際、地図とともに、暗闇のなかでの地下鉄車両のなかでの左右の振られかたによって地表の位置を想像すること、これもミミズ的想像力のひとつかもしれない。もちろんそこでは、石を切り出し掘り出すこと、都市の上部に石で建築物が築かれ、都市の真下に空洞ができていること、のつながりも見落としてはならないのだが。
以上メモ。