骸骨、目次


■骸骨
 祇園会館でようやく『インディ・ジョーンズ』最新作を見る。
 その物語が、原爆実験の街からナスカに移行しても、そのあいだにロズウェル事件の顛末をさしはさまれる、雑誌『ムー』的なとんでも話になっていても、もう驚きはしない。大蠍、大蛇、プレーリードッグ、リーゼントのテナガザル、兵隊蟻がでてこようが、原爆の街のマネキンの顔が燃えつきようが、銅像の首が飛ぼうが、蟻の群れが人の顔を飲み込もうが、女性軍人の顔が目から光を放ち消散しても、宇宙人の頭蓋骨が重なり合って実質化しようが、骸骨の空虚な眼窩が覗かれようが、もう常套句とさえ思えてしまう。結局は欲のために命を落としてしまう一重スパイが途中で二重スパイと名乗り、実は三重スパイと思いきや、一重スパイだと分かっても、それはそうなのだろうと思えてしまう。ただ気になったのは、主人公がいつも自身のペアになりそうな男性登場人物とのあいだで、つねにすれ違うような、そんなふたりの出会いの失敗の所作の反復。ひとまずメモ。

■目次
『現代の芸術における批判的リアリズム。セクーラの写真をめぐって』をようやく借り出す。
目次は以下の通り。

1 批判的リアリズム、理論と実践
 1 W.J.T Mitchell リアリズムとデジタル・イメージ
 2 K.Ruchel-Stockmans 歴史のループ
 3 David Green 批判的リアリズム
2 批判的リアリズム、写真とそのほかの芸術
 1 Wouter Davidts 現代の芸術家のスタジオを描出すること
 2 Liesbeth Decan 写真をつうじて描くこと
 3 Maarten Vanvolsem 写真 時間を見ること/時間を経験すること
3 批判的リアリズム、制度
 1 Catharina Manchanda 肯定的文化に抗して
 2 Inge Henneman コンパッションの彼岸
 3 Frits Gierstberg The Lottery of the Sea
エピローグ
 1 Hilde van Gleder and Jan Baetens 批判的リアリズムについての論争
 2 Ruchel-Stockmans セクーラへのインタヴュー
 3 Maria Giulia Dondero 同時代性の診断としての写真

セクーラとのプロジェクトによって生まれた議論、その論文集のような印象。ひとまずぼつぼつ読む。

書きかけ