判定いろいろ


■意味の抗争
京大講読最終。今期は毎回数十ページという多めの課題をだしたものの、学生さんはなんとかこなせたような気がする。残る論文は来期に別のところでこなしてしまおう。テクストにしたのはいつもあげているこれ。ソロモン=ゴドーとブクローを訳してしまおう。
Contest of Meaning: Critical Histories of Photography (The MIT Press)

■スポーツと判定
 数日前に紹介したこの本が届き、通読。
 近代スポーツのミッションは終わったか―身体・メディア・世界
 スポーツ関連で読んだ本のなかでは最も奥行のある本。
 パッチギの話というか大木金太郎の話。これは異形の身体としてのプロレスラーという話として面白い。考えてみると、今のK1やプライドも始まった当初はそういう部分が少なからずにおっていたと思う。
 とはいえ、近代化やメディアによって透明になる身体、近代化の澱のような不定型な身体を対立させるだけでは物足りない、その点で、複数の次元やレイヤーのなかの力学で叛乱する統御できない身体をどのように焦点化していくのかという問題設定は関心を惹く。そしてその問題が、ドーピングやルール改正、映像判定や誤審などの判定問題からどのようにアプローチできるか、そういうことをぼつぼつ考える。

21世紀スポーツ文化研究所についても調べる。これはスポーツ研究の宝庫。

■味覚と判定
味覚と判定についてもようやく手がつく。知人に聞いた味覚センサー研究者の本をどっと注文する。
プリンに醤油でウニになる 味覚センサーが解明した仰天の食の謎 (サイエンス・アイ新書 33)ハイブリッド・レシピ味覚を科学する (角川選書)旨いメシには理由(わけ)がある―味覚に関する科学的検証 (角川oneテーマ21)感性の起源―ヒトはなぜ苦いものが好きになったか (中公新書)感性の科学―心理と技術の融合食と感性 (光琳テクノブックス)

美味学 (21世紀の調理学)

美味学 (21世紀の調理学)

  • 作者: 増成隆士,山本隆,山口静子,三浦靖,川端晶子,今田純雄,都甲潔
  • 出版社/メーカー: 建帛社
  • 発売日: 1997/05
  • メディア: 単行本
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もっとも、味覚のみを取り出す言説は注意しないとならない。こうした味覚を形成している他の要素や言説を扱った本も探してみる。