アバター


アバター
名古屋でようやくアバターを見る。各地にできた「Imax」ではまだ上映中なのであった。新たにできたアイマックスはこちらのページで。従来のアイマックスとは違い、スクリーンサイズはやや小さい、アイマックス特有の全視野を覆う広がりはない。ただし、鮮鋭さはたぶん通常の映画館とは比にならないのだろう。目の疲労も従来とは比較にならないぐらい軽い。
 物語自体はマトリックス×もののけ姫+ダンス・ウィズ・ウルヴズ。それは置いておく。むしろ映画の持続の中で段階的に3D自体を見るようにさせる方法は、思わず唸るような段取りを踏んでいる。なにより、飛び散る泥や灰や火の粉、画面全体に浮遊するクラゲのような木の精、そして紋様や光の点や植物の造形が精緻をきわめている。もちろん、ただ飛びだすだけの3Dを期待するとそんな基礎的なレベルは通り越している。
 何より車椅子という映画の観客のメタファーがきちんと用いられ、ぐらつく歩みから飛翔にいたるまでの諸段階、さらにモニターやガラスに設定された奥行きの細かさが3D研究者としてはぐっと来てしまった。
 もちろん、アバターの大きさが肝心の場面では何ら効果がないのは、もう少しどうにかしたらもっと効果あるだろうとも思う。もちろんそれも、人間との比較をいくつかのシーンに出し、こちらのメーターをふるような役割をそれが果たしているのはわかるのではあるが。
 以上、アバターメモ。
 ちなみにシガニー・ウィーバーが実物でもアバターでも大差ないのに少々驚いた。

 予告編ではティム・バートン『不思議の国のアリス』3Dも流れていた。これもいずれ報告したい。