シンポ、研究会、裁判映画


月末から来月上旬にかけていろいろな企画があります。

■ヴァナキュラー写真とは何か
というタイトルのシンポが来月上旬に開催されます。もちろん私も出ます。


【「時の宙づり」展・関連企画】トークイベント「ヴァナキュラー写真とは何か?」

 ジェフリー・バッチェン(ニューヨーク市立大学教授)×佐藤守弘(京都精華大学准教授)× 前川修(神戸大学准教授)
 通訳:木幡和枝(東京芸術大学教授)
 日時:2010年4月3日(土) 14:30〜16:30(予定)
 会場:駿河小山講堂(IZU PHOTO MUSEUMより徒歩3分)
 参加方法:お電話にてご予約ください。TEL 055-989-8780
 料金:展覧会入場料に含まれます。(当日、入館チケットのお求めが必要になります。)*当日のトーク会場へのご入場は、美術館での受付後可能となります。

【ゲスト・キュレーター略歴】
ジェフリー・バッチェン(Geoffrey Batchen):写真史家。ニューヨーク市立大学教授。氏が企画した「Forget Me Not: Photography and Remembrance」展は2004年のファン・ゴッホ美術館(アムステルダム)を皮切りに世界各地を巡回。編著に「Burning with Desire: The Conception of Photography」(The MIT Press, 1997)、「Each Wild Idea: Writing, Photography, History」(The MIT Press, 2001)、「William Henry Fox Talbot」(Phaidon, 2008)、「Photography Degree Zero: Reflections on Roland Barthes’s Camera Lucida」(The MIT Press, 2009)など他。代表作である「Burning with Desire」は、青弓社より2010年春『写真のアルケオロジー』(前川修/佐藤守弘/岩城覚久訳)として刊行予定。

交通手段などについては、ミュージアムのページをごらんください。

■視聴覚文化研究会のお知らせ
バッチェン氏来日に合わせて研究会も久々にあります。

第十九回視聴覚文化研究会 特集:写真の散種〔Dissemination of Photography〕

日時:2010年3月29日(月)、14:30〜17:30
会場:同志社大学同志社大学今出川キャンパス 至誠館2番教室
(http://www.doshisha.ac.jp/access/)
聴講無料・来聴自由 使用言語:英語

【研究会プログラム】
・レクチャー 14:30〜16:00
 ジェフリー・バッチェン
反復と差異:写真の散種〔Repetition and Difference: Dissemination of Photography〕

・研究発表 16:15〜17:30 タイトルはまだあがっていませんが写真関連。
 林田新(同志社大学大学院)
 調文明(東京大学大学院)
 良知暁(美術家)
 ※研究発表の詳細はウェブサイトにて追って告知します。

裁判員制度
裁判員制度と法心理学』『法と心理〈2006年 第5巻第1号〉特集 裁判員制度―制度の成立過程と法学的・心理学的検討課題
引き続き。前者のうち、
 1 伊田裁判員制度における市民の量刑判断」
 2 四宮「裁判員制度と法廷技術」
 3 仲「裁判への被害者参加」
後者のうち、
 4 白取「裁判員制度の行方」
 5 本庄「裁判員制度下での量刑手続きの課題」
 6 杉森「裁判員制度が機能するための心理学的検討課題について」
を読む。(1)素朴量刑判断(専門ではない一般のひとびとが経験的な価値基準にしたがい量刑判断をすること)が、裁判官と比較してどのような傾向をもつのか、そしてどのような影響を判決にあたえるかを論じた議論。裁判官との合議があるとはいえ、その明確な基準が依然として存在しないこと、事実認定と量刑判断は区別することなどが議論されている。(2)事実認定の問題、しかも新制度移行後の新たなモデルの問題、ストーリーモデルの重要性が解かれる。(3)被害者情報が有罪無罪判断よりも前に呈示されるため、その影響は深刻であるかもしれず、しかもそうした情報による影響を裁判員は排除していると自ら考えつつ影響を被っているという問題、評議におけるオルタナティヴストーリーという別の解釈の存在の効果、多様な意見交換によるバイアスの緩和について議論。(4)陪審制と参審制の歴史と日本の裁判員制度の問題、公判前整理手続きの問題、予断排除の原則との矛盾、裁判官と裁判員の情報及び知識の格差の問題、連日的開廷の問題などがあげられる。(5)事実認定と量刑判断・情状立証の手続きを明瞭に分けること、否認事件での情状立証の機会が奪われかねない問題、判決前調査制度という参照例について。(6)成員異質性の問題、集団サイズの問題、認知的負荷による正当性勢力への重心の移行、ジェンダリングによる情報の解釈の相違の議論。

門外漢なので見落としている点は多々あると思うが、証拠、事実の認定という問題、ストーリーの複数性の問題、事実断片の裁判官による整理の問題、それとは拮抗する予断排除の原則、情状と事実の分離の問題、情報過多による権威的意見への偏向の問題、、、
 …一言でいえば、不謹慎なのをあらかじめ断って言えば、これはあたかも映画のようである。映画的で映画ではない映画のごとし。
 ということで広報用映画や最近の裁判をモチーフにした映画も見ることにした。
広報用映画はここ
裁判映画はべただけれどもいくつか。
それでもボクはやってない スタンダード・エディション [DVD]12人の優しい日本人 [DVD]ライアー ライアー / デラックス・エディション [DVD]

のりピー主演の広報映画『審理』はもはや入手不可能なのはいうまでもない。