週末

◆3連続
金曜日はバッチェン本トークショー。畠山さんとようやくディスカッションできて自分としては満足。ただし、結論は棚上げだったので、それは本を買って読んでください、というしかない。

 翌日は映像学会を神戸で開催。精華大の発表者孟くんのレイヤー表現の話、神戸大増田くんのロンド話で、その後、懇親会でひとしきり盛り上がる。前者についてはマルチプレーンカメラの話や、押井守のレイヤー表現への内なる外の外部性についても話をする。ステレオ的問題という大きな問題は扱われなかったが、レイヤリングのレイヤリング的享受という問題として、素材は面白かった。後者のロンド話はもう少し読み物的にすれば、本になるだろうと思う。シャルコー/ロンドの話を真中に立てれば、間違いないだろう。

 その翌日の今日は、マンガミュージアムサブカル科研。ベルントさんの発表。すでに発表されたこの本の原稿について議論する。
マンガは越境する!
 マンガ表現論が志向している記号の抽象性では捉えられない、記号のアマルガム性、その醸成される意味「合い」が身体的にどのように切り出され、既存の布置に対するメスになるかという野心的な議論。
 非統一的な複層性をもつ「作品」を使用する際の感情や情動の問題は複数のメディウムで議論の焦点になっている。それはあちこちとパラレルな問題。昨日のマルチプレーンカメラの問題も話題にあがる。現実を志向したこの装置とは全然違うかたちで、プレーンの相互の距離の隔たりと近さを行き来するような作品制作と受容モードが同調しているという話もする。
 というホラー論を考えている。これは3月くらいにまとめる。