母物とホラー


□写真「メディア」

The Media of Photography (Journal of Aesthetics and Art Criticism)

The Media of Photography (Journal of Aesthetics and Art Criticism)

  • 作者: Diarmuid Costello,Dominic McIver Lopes
  • 出版社/メーカー: Wiley-Blackwell
  • 発売日: 2012/03/07
  • メディア: ペーパーバック
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著者は以前フリードとカヴェルについて論文を書いておりおそらく他の論文とともにまとめたものだろう。

□「日本」ホラー
ホラー映画について日本のものをその歴史と言説も合わせて資料を読んでいる。
例えば先のブログでも挙げた本よりももう少しかっちりしたものとしては以前も紹介したこれがある。なるほどこのような枠組みで日本のホラーをそれ以外の地域のホラーと比較する枠組みがあるのかという基本的な話はこれがあればある程度把握できる。もちろんなんでもかんでも近代以後、敗戦以後の社会学的物語にまとめすぎる観はあるし義理人情とか恥の文化とかもう日本言説のオンパレードなのは辟易する。ここらへんは北野氏の新書を参照することにしよう。どうにかならないものかを考える。
Introduction to Japanese Horror Film日本映画はアメリカでどう観られてきたか (平凡社新書)Discourses of the Vanishing: Modernity, Phantasm, Japan
アイヴィの本もこの件で参照してみることにした。これは邦訳されないのかしら。
あるいは『Planks of Reason』の『リング』論も『リング』や『呪怨』に関しての既存の論(McRoyのものなど)を批判し、母物の裏面としての不気味な母物を歴史的起源をたどる面白い論考だが、『エクソシスト』との時代的文化的文脈を超えた伝播性に関する考察方法については大まかな方法の提起だけで論をしめていて物足りない。
Nightmare Japan: Contemporary Japanese Horror Cinema (Contemporary Cinema)Planks of Reason: Essays on the Horror Film
『リング』に関して書かれた論文や書物をひとまず全部おさえてみることにした。また、ワールドシネマにおけるホラーという問題も検討すべきであろう。
Fears Without Frontiers: Horror Cinema Across The Globe
同時に同時期に始まったといってもよいホラー漫画との関係もいくつか資料を集めてみる。「母物」と怪奇映画の文脈の良い資料を探す。