設定の三乗


 HGとモトヤが出たハッスルがここのところ話題になっている(http://d.hatena.ne.jp/morohiro_s/20051106)。
 実際の試合映像は見ていないのだが、大筋はだいたいネットで読むことができる。「狂言」役者という設定の人間が、プロレスという設定に出て、それがテレビという設定に乗る。都合三つの設定がここには織り込まれているのである。あるいは、テレビでのHG設定がプロレスという設定に入って再びテレビという設定に戻ってくる。設定が折り重ねられると設定が時としてほころびを見せる時がある、そんなところが見所だったのである。けっしてその向こうにあるベタなものが見えるということではなく。
 そういう意味であのイベントは興味深かった。
 以前も指摘したが、HGはどの番組でも最後までHG芸人設定を崩さない。それによって生半可な内面やプライヴェートを表出するぬるいお笑いブームの芸人の対極におくことができる。…とはいえ腰振っている割には少々弱腰なのではあるが。
以上HGネタ。