査読けものみちと文献リポート

■コロキウム

京近美でのコロキウムのページがあがりました。状況を聞いていると「ラーメン屋がラーメン屋にラーメンくいにくる」的な状況なのですが、他方でいろいろなところの大学院生が参加して相互に交流できるような当初の目的もあります。展覧会チケットは私も余分にもらっているのでそれを配るか、あるいは当日コロック参加のひとにはなるべく無料で入館してもらえるようにしておきます。ポスターもできたそうです。また届けばコピーしてここに貼ります。
http://www.momak.go.jp/0601-German_j.html

■査読けものみち
 学会誌の仕事やりつつ、紀要の査読しつつ、レポート卒論修論読みつつ、シンポの準備を進める。いわゆる査読地獄。読むも地獄読まぬも地獄のけものみち状態。もちろんそれほどひどくもないが。

■ドイツ視覚文化研究
 ドイツで映画研究や視覚文化研究というのはどうなっているのだろうか、そういう疑問をもちつつあれこれと本屋を回る。
 ベルリンでは毎回、ビュヒャー・ボーゲンとヴァルター・ケーニッヒのふたつをおさえる。どちらの書店も各美術館に支店を出しており――前者はツォー駅より西に、後者はケルンに本店がある――、品揃えが各美術館によって微妙に違う。
 それはさておき、視覚文化研究という枠組みがどの学問分野に収められるのかはまだ検討中であり、社会学、メディア学、文学、芸術学など分散したかたちで視覚文化研が受容されているという印象をもった。映画研究に関しても入門書の類は飛躍的に増えているが、アメリカでのあの膨大な実証的研究に比べると、まだ端緒についたばかりだという感じ。
 ついでに写真研究も含めて気になって買う予定の本いくつか。

Diskurse der Fotografie: Fotokritik am Ende des fotografischen Zeitalters, Band 2

Diskurse der Fotografie: Fotokritik am Ende des fotografischen Zeitalters, Band 2

以前、Paradigma Fotografieを紹介したがその第二段にあたる。
そしてディールスの次の本。
Fotografie Film Video: Beitraege zu einer kritischen Theorie des Bildes

Fotografie Film Video: Beitraege zu einer kritischen Theorie des Bildes

また、ルーマン関係で比較的よく売れていたのが、これ。
『どうしてテレビがないのですか、ルーマンさん?』
http://www.amazon.de/exec/obidos/ASIN/3931659593/ref=ord_cart_shr/028-9788301-3344506?%5Fencoding=UTF8&m=A3JWKAKR8XB7XF
ノルベルト・ボルツなども加わって対談が組まれている。

そしてふと関心を惹かれたのが、ヴィデオ論。映画でもテレビでもない。それらを反省するメディウムとして捉えるヴィデオというメディアのありかた。中身は読んでいない。

Video: Das reflektive Medium

Video: Das reflektive Medium

いずれの文献も3日間の強行軍でざっと見て矢継ぎ早に目次と序文を立ち読みしたにすぎないし、印象はあくまで印象にすぎないのだけれど、書かないと忘れかねないので以上文献リポートまで。

旅の記録はあと2,3回。