みのな日

■業務
 午前かわいい講義。
 かわいいと言っている自分をかわいいものとして享受するかわいい受容の入り口までたどり着く。かわいいの言説であらゆる言説を構成している微妙なポイント。キッチュでもガラクタでも変わりはない。その内側の屈折のぐあいをふりだしにして次回へ続く。来週もかわいい。

 午後一年生ゼミ。まだ人数が増えている。抽象絵画の章まで終了。
 作品を身ごと体験したことを語る言葉は難しい。そうした話をする。

 夕方から作品分析実習。
 報告してくれた学生のひとりが動きについての章の例として、『燃えよドラゴン』を熱くドラゴン萌え語りをしてくれて、その映像と語りのからみあいが面白くてはまってしまう。リー映像論はできそうな気がする。
ディレクターズ・カット 燃えよドラゴン 特別版 [DVD]
 かいつまんで説明すると、実はブルース・リーの様式的な格闘シーンというのは従来のそうした慣習から逸脱したものであり、なおかつリーの格闘シーンの焦点は彼の筋肉にことごとく合っており、フレームも肝心の倒した相手をおさえるよりも、リーの筋肉や白目にひたすら向けられていて、相手はつねにボケたりフレームアウトしており、実はおそろしく静止した限定されたカメラワークだということが分かる。
 格闘技映画というものの裏みたいな映像。これは面白い。

 終わってモツ鍋屋でもずっと喋って終了。12時間喋っている。病んでいる。
 もつじゃなくてみのな日の木曜日。

■マッチョかわいい
ラクタ百科を持ち帰る。今見直すと、大漁旗、レスラーコスチュームなど、マッチョかわいい系の図版資料が豊富。