Mamory of Memory

photographology2006-07-18

■メモリのおまもり
USBメモリをなくさないためにこんなものがある。お守り袋にいれるとなくさない、なくすと罪悪感がある、拾われても中を見られることがない、、のだそうだ。桐の箱入り。袋の裏面には「Mamory」の文字。誤植ではなく外部記憶のお守りなのである。


■肌理×肌理
もの写真のひとつとして布にプリントした写真を探す。
お馴染みのTシャツへのプリント、ランプシェイドにプリントしたもの、
布プリのうえ表装して遺影になったもの、種類は違うけれどボタンにプリントしてあるもの等などがある。
でもこれは展覧会やさまざまな店内での縦長に垂れさげられたさまざまな布写真で日々見かけているものでもある。参考サイトのショールームはここ
 布の肌理をわざと出す技、ランプシェイドにして肌理を透かす技、同時に写真をバックライトで透かす技、そういう技が、なつかしい過去をこちらに投影するという写真の用法なのかもしれない。

■写真の魔術
 「写真魔術」なる論文を読む。コロニアリゼイションにおいて写真は一方で客観的で実証的な同定作業に用いられた。しかし他方で魔術として写真を用いた植民者は多い。しかも、事情はさらに複雑である。アフリカのある地域では、西欧において写真のなかで抑圧された魔術的側面が、発見された。内なる他者の外部における発見。しかし、そうした写真による魔術は、被植民者が新たに入ってきた宗教や価値観をずらして、これに抗するための手段であり、古くからあったものではない。
 そして具体的な用法。写真を焼いて灰にして飲むとか、写真を聖書でたたくとか、そうした用法を漁る。それは必ずしも古めかしい写真の用法ではない。上の肌理の肌理の技法も、そうした時間錯誤の方法なのかもしれない。