フル稼働の日

毎週木曜日はフル稼働の日。
四コマ喋りつづけ雑用をさくさくこなす日。

■スパイ・ステレオ・プロット・フォスター
 いちおう『ミッション・インポッシブル』のプレテクストを紹介しつつ、なぜおじさんたちはスパイのガジェットに入れあげるかの説明をし、スパイカメラを明確に定義し、『ネバーセイネバーアゲイン』を見せ、その前半のだめだめ007ぶりが諜報局のシステムや東西の対立の物語の金属疲労にたいする、ある種の切り込みなのだと主張しつつ、自らの尿サンプルを武器に頑強な敵を退けるだめぶりを見せる。
 学部生向け授業では、ステレオ値の高い学生なので、今回はさらにステレオ偏差値の高い図版を配り、課題にしつつ、パノラマ話を一気に喋って終了。
 ボードウェルゼミは初々しい緊張の訳をいなしつつプロットとストーリーが話芸の要になることを強調して終了し、フォスターゼミでは70年代以降に文化批評をすることの心霊的場違い性が前提条件になることを確認して終了する。
 確実に言葉がエクトプラズムになってほとばしる日。

■ステレオ本
のなかで面白い本として、これがある。

1993年に出版された、さまざまなアーチストがステレオに絡んだステレオの可能性の中心を試したような豪華な本。短い論考もいくつか差し挟まれている。
いずれ紹介する予定だが、
任意の点Pやハンス・クヌッヘル『ステレオ』と並ぶ、ステレオ本の精華のひとつ。