銃口と椅子

■セクーラ情報
セクーラのPhotography against the Grainがベルリンの図書館にあるとの情報をもらう。これでようやくセクーラの書いたものや仕事全般に目を通すことができそうである。
これも到着。Allan Sekula, Dismal Science Photo Works 1972-1996

1972年から96年までの彼の仕事が収められている。写真論として未見であった論考やインタヴューとして
Dismantling Modernism,Reinventing Documentary(1976/78)
School is a Factory(1980)
Photography against the Grain(1984)
Some American Notes(1989)
Imaginary Economies:An Interview with Allan Sekula(Debra Risberg)
が掲載されている。表紙の写真、その拡大写真はWar without Bodiesという作品の一部。
Photography against the Grainは同タイトルの書のイントロにあたる。インタヴューは96年までの彼の仕事を振り返ったコンパクトな見取り図。Againstと対にして、軌跡が明瞭になるかもしれない。

■ギクシャク論
連載原稿ひとつめを書いたので、次のネタを拾っている。ヘッドレストの歴史あるいはpose=pause考。19世紀の写真史研究本をめくっていると、ヘッドレストカリカチュアが非常に多い。例えば、次のような版画がある。
 
歯医者の治療椅子にしばしば比較されたポートレートのための椅子。その拘束性が数々の諷刺画にされている。