バッチェンとラルティーグ

■脱肛的脱稿
 とはいつも口にすることですが、、、
 今年最後の原稿脱稿。バッチェンの本邦初紹介になります。次のPGに掲載されます。それにしても、PGはフォトグラファーズ・ギャラリーの略ではなくピラニア軍団の略と読めてしまうのは気のせいなのだろうか。
とはいえ毎回仕事をいただいて感謝。今年あったいい出会いのひとつでした。

 書き終わって考えていることは、ド・デューヴの「タイム写真とスナップ写真」の含意をもう少し現象学的ではない方向へ開いていくこと、インデックス性をデリダのバルト論にしたがって徹底していくこと、そしてバルトにかぶされたトーンをそれで引き裂いていくこと。バッチェンが編纂するバルト論が出版予定されているという情報も、なるほどうなずける。
 バルトの写真論は、実は19世紀的な写真受容の問題を梃子に写真の枠組みへの問題提起をした議論であった。それをミーイスティックに閉ざさず、上書きする試み、それがバッチェンの写真論なのだと思う。

■除夜鐘代わり
にラルティーグ写真を100枚ほどステレオ視している。エンドレス仕事はまだまだ続く。終わりも始まりもない一年、それは来年も同様。

今年にはじめたこのページをご愛好いただきありがとうございました。
来年も変わらずコネタを小出しにしていきます。よろしくお願いします。

以上、今年のしめ。