新年会

神戸。会議。新年会。

英語版心霊映像論が実現するような運びになる。詳しくはまだ分からないが。

■怯える
オトシモノ [DVD] 恐怖の足跡 [DVD]
 左は古澤監督作品。手に入るものから見ていこう。ひとまず予約。最初期の『怯える』はどこかで見ることはできないものか。週末東京に行くので見せてもらえるか聞いてみよう。そしてその後の新年会で文学の、黒沢清とかホラーとかに詳しい先生と話して、『恐怖の足あと』を強烈にプッシュされる。これも唾をつけておく。パッケージだけで満腹になりそうなゾンビ映画のようである。
 上の左の映画、何よりもいろんな意味でサワエリが怖いのだろう、そんな気がする。『1リットルの涙』以来、定期的に眉山のそろいぐあいをチェックしている女優。

■ラルティーグ論
 ステレオ資料最終便を大学から持ち帰る。ついでに行きかえりでラルティーグセットの解説も読了する。10万枚の残存するネガのうち、ステレオ写真は5千枚。すべてがガラスネガで残されていて、そのサイズは三種類ある。それをポジのガラスに焼きつけてラルティーグは使用していた――その光の入りかたが今のセットのヴューアーではプラスチック製の全方位から光を取り入れる形に生かされているのかもしれない――。
 このセットは選りすぐったもので泣く泣くセレクトできなかったものも多いという。なかでもリュミエール社のオートクロームを使用したカラー写真ステレオは、動きこそないし、静態的な構図だけれども、奇妙に幸せな効果を帯びたステレオ写真なのだそうだ。
 トルボット論の次は、世紀転換期はラルティーグを軸にひとつ論文がかけそうな気がしてきている。アマチュアの意味、写真技術と身体の意味、そういうことを議論できるための幸運をもたらす写真家、それがラルティーグ。そんなことを考えている。そのためには丹念に一次資料を調べていく時間とお金が要りそうである。そして久々のフランス語語学のモチベーションはこんなところにある。