お知らせ

■輪廻のループ性
輪廻 プレミアム・エディション [DVD]
購入していたが未見だったこの作品を見る。詳しくはミクシにあげると思うけれど、清水作品のある種の特徴、再生映像と非時間/非場所という特性が入り組んで提示されている作品。ゾンビと霊と人形が入り混じる作品。

■お知らせ
9月末から10月上旬にかけて京都のメディアショップでイヴニングレクチャー「写真の余白に」(全4回、有料)をやることになりました。メンバーは、橋本一径氏、佐藤守弘氏、細馬宏通氏、で私の4人。2週間おきに8月末から10月上旬まで話をいたします。期日は以下の通り。

 8月29日(金) 橋本氏 「写真と指紋」
 9月12日(金) 佐藤氏 「風景と転地――場所とイメージをめぐって」
 9月26日(金) 細馬氏 「異像と徴候 -ステレオ写真と身体動作-」
 10月10日(金) 前川  「心霊写真のBefore/After」 

詳細は、別のサイトでもあがるでしょうが、第一回目の期日が迫っているので、紹介を先にしておきます。初回のレクチャー要旨もここに載せておきます(橋本氏、事後承諾になりますがよいですか?)

橋本一径 「写真と指紋」
「写真をとられると、魂を抜かれる」。いわゆる「未開社会」で、西洋の探検家や人類学者からカメラを向けられた現地の人々が、こう言って撮影を拒んだという話は、比較的よく知られている。こうした逸話は今では笑い話でしかないが、写真をとられることには比較的寛容な今日の私たちも、指紋をとられることには抵抗を覚えることが多いのではないだろうか。だが19世紀末に指紋が実用化された当初は、友人同士で指紋を交換し合う「指紋帳」が人気を集めたり、家系調査のための指紋採取に人々が積極的に協力したりと、現代とは異なる光景が繰り広げられていた。本レクチャーでは、こうした歴史を振り返りながら、指紋/写真をとられるときに、私たちがいったい何を「とられて」いるのか、考えてみることにしたい。

橋本一径(はしもと かずみち):1974年生。指紋研究、表象文化論。訳書にディディ=ユベルマン『イメージ、それでもなお』(平凡社)など。