文献二冊

神戸。会議と小会議と学生のプレ発表。帰京して11時。

それで終わるのはシャクナノデ文献を紹介。

■海外Jホラー論
Japanese Horror Cinema (Traditions in World Cinema)
ここに呪怨論が一本収められている。もちろん映画作家論の枠内の話に終始しているのだが、スプラッター〔スラッシャー〕映画との関係、両義的なジェダリングの問題、そして物語構成の破断の問題などが指摘されているのは反応として参考になる。他にも、この論集には、なぜ『呪怨』が海外で受けたのかという問題を、いくつかの観点で論じた論考もある。
そして数日前のコメントにあった、これはなぜホラー範疇なのかと思うような作品も、同様にこの論集で論じられている。

■デジタル心霊写真ロン
天使の王国―「おたく」の倫理のためにもようやく届く。たぶん90年代に出版の折には読むきっかけさえなかったが、デジタル以降の心霊写真の問題を手短についている論考が載っている。

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