アンサー、恐怖


ようやく原稿8合目に到着。提出論文読みも先が見えてきた。

■ケータイ伝説、アンサーの恐怖
 ある番組(キミハ ブレイク)で都市伝説的な噂をいくつか紹介していた。
 以前ケータイ写真に関連して集めたきりだったので、ケータイものふたつ追加。
・「アンサーくん」:5,6人が環になり同時に左隣の人に電話する、すべて話し中になるはずの電話のひとつだけが着信し、向うから質問が来て、その答えをアンサーすると願いが適うというもの。
・「さとるくん」:公衆電話で10円玉で電話を自身のケータイに電話していくつかの文句を唱える、すると向うからやがて着信があり、そのつど場所をつげ、やがて背後に迫る、そこでひとつだけ振り向かずに質問をすると答えてくれる。
 前者は座敷童的な問題構成(メタレベル/オブジェクトレベルの混乱)を踏襲しており、後者は3つの次元の重なりがリアリティを増す構造になっている。
 全体的に、その他の伝説を含めて答えられない場合のペナルティに体の一部をもっていかれるという噂の結末が、これまでと違う部分。体の一部の簒奪というリアリティ。

 もちろん、(恐怖に関する話までクイズ形式という点よりも、)どこかでみた恐怖映像に、真実か虚偽かを解答スイッチのアンサーの多数決で決めるというその番組の方式が、もっとも怖いと思うのではあるが。。。


■ザンダー原稿
 Anne Halley,August Sander, Massachusetts Review(Winter 1978)を注文。
 ザンダーのラジオ講演テキストを探していて、実はつねに部分しか目にしていなかった。上記テクストで全貌をおさえておこうということ。ケラーやランゲに並んで古典的参照点となっているテクスト。セクーラの批判的言説、これに対する各論者の反応もさらっておく。

カフカ、写真、ベンヤミン
カフカベンヤミンの写真について調べていてついでに発見した本。

Kafka and Photography

Kafka and Photography

今回はもはや間に合わないが、ベンヤミンカフカの記述には時折、写真機械的な部分が散見される。また、写真と映画の言説をおさえるためにも案外重要な資料になるかもしれない。
そういえばこれもある。『カフカ、映画に行く