ボケ治りかけ


時差ボケがようやく治りつつある。
出張で読んだのはこの二冊。

美味しい料理の哲学 (シリーズ・道徳の系譜)

美味しい料理の哲学 (シリーズ・道徳の系譜)

ウェブ社会の思想 〈遍在する私〉をどう生きるか (NHKブックス)

ウェブ社会の思想 〈遍在する私〉をどう生きるか (NHKブックス)

前者は料理を素材にドゥルーズの思想を説いた本。同時にパスタ料理の多様性がわかった。
後者は『カーニヴァル化…』の暗い結論を一歩出ようとした本。


通勤の合間に裁判本をいくつか読んだ。

裁判中毒―傍聴歴25年の驚愕秘録 (角川oneテーマ21)

裁判中毒―傍聴歴25年の驚愕秘録 (角川oneテーマ21)

ニッポンの岐路裁判員制度~脳から考える「感情と刑事裁判」~ (新書y)

ニッポンの岐路裁判員制度~脳から考える「感情と刑事裁判」~ (新書y)

前者はいわゆる傍聴本。そのほかの類書とそれほど変わることはない。
後者は、裁判員制度にともない数々のメディア技術が法廷に入り込み、それが契機となって感情の法定化とも呼べる現象が起きているという主旨の本。わかりやすさというお題目の裏で、証拠を整理するあらかじめのシナリオ、パワポのスライドデザイン、証人によるスライドショーなど、実にわかりにくい判定の過程が全面化していることがわかる。今判定が変なことになっている。もちろんこの本は、そうしたメディアコントロールをできうるかぎり回避する処方箋を最後に提示しているのではあるが。
 同じ判定である「仕分け」においても、美醜の判定においても、スポーツの映像判定においても、同様のことがアクセントを変えながら起きつつあることがわかる。



以前にも書いたように来週にはマンガの国際学会が開催。ひとまずグルンステンの著書を注文する。
マンガのシステム コマはなぜ物語になるのか線が顔になるとき―バンドデシネとグラフィックアート